普段何気なく使用しているお風呂は、実は排水溝のつまりが起こりやすい箇所の1つです。毎日のように使用するため、お風呂でトラブルが起こると早く直したいと思う方が多いでしょう。
しかし、お風呂の排水溝のつまりをどう対処すべきか分からないという方もいるかもしれません。
そこで今回は、お風呂の排水溝のつまりを予防する方法、原因や直し方などをご紹介します。
「お風呂の排水溝から水が逆流している」「お風呂の排水溝の水の流れが悪い」といった悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
お風呂の排水溝がつまりやすいのはなぜ?
お風呂の排水溝がつまったことがある方は多いでしょう。
お風呂の排水溝はつまりやすい箇所として知られています。
つまりやすい理由や最もつまりやすいお風呂の構造をご紹介します。
お風呂の排水溝がつまりやすい理由
お風呂の排水溝がつまりやすいのは、ユニットバスの構造に原因があります。
ユニットバスとは、浴槽、壁、床、天井が1つのパーツで作られているお風呂のことです。
ユニットバスは浴槽と洗い場、場合によっては洗面台で流れた水が同じ排水溝に流れます。そのため、浴槽の水を流した際に、洗い場の排水溝から水が溢れるという事態が起こりやすくなっています。
排水溝がつまりやすいお風呂の構造とは
風呂の排水溝の内側には、悪臭や虫の侵入を防ぐ排水トラップがあります。
排水トラップとは、曲がりくねった排水溝に水が溜まる仕組みのことです。
曲がりくねった箇所は、汚れや異物などがつまりやすくなっており、風呂の排水溝がつまりやすい要因となっています。
お風呂の排水溝のつまりを解消する方法
お風呂の排水溝のつまりは、素人でも比較的簡単に問題解決することができます。
対処法は、以下の4通りです。
- 洗剤を使う
- 重曹とクエン酸を使う
- スッポンを使う
- ワイヤーブラシを使う
洗剤を使う
髪の毛や皮脂によるお風呂の排水溝のつまりには、液体パイプクリーナーが効果的です。
液体パイプクリーナーに含まれる次亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウムには、髪の毛を溶かし、綺麗に流してくれる働きがあります。
また、皮脂も一緒に流すことが可能です。
どの洗剤が効果的?
お風呂の排水溝のつまりを直すのに効果的な洗剤は、以下の3つの成分が入っているものです。
- 次亜塩素酸ナトリウムまたは次亜塩素酸塩
- 水酸化ナトリウム
- 微生物
洗剤の成分表には、多く含まれている成分が上から順に記載されています。
次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸塩には、髪の毛を溶かす働きがあります。
つまりの原因が髪の毛であるいうことがハッキリしている場合は、成分表の一番上に次亜塩素酸ナトリウムまたは次亜塩素酸塩が記載されている洗剤を選ぶのがおすすめです。
また、水酸化ナトリウムには油を分解する働きがあります。
皮脂汚れによるつまりの場合は、成分表の一番上に水酸化ナトリウムが記載されている洗剤を選びましょう。
微生物には、汚れを分解する働きがあります。
つまりの原因が蓄積された汚れであることがハッキリしている場合は、微生物が含まれた洗剤を選びましょう。
化学物質よりも効果は薄れてしまうものの健康被害がないため、小さなお子さんやペットを飼っているご家庭でも安心して使用できます。
洗剤を使うときの注意点
洗剤は、以下の3つの注意点に気をつけて使いましょう。
- 素手で触らない
- 換気をする
- 他の洗剤と併用しない
つまりを解消できる洗剤は、素手で触ると手が荒れたり、ただれたりする恐れがあるため、素手では触らず、ゴム手袋などを使用するようにしましょう。
また、強力な洗剤を使用する場合、換気を行わないと気分が悪くなることがあります。
窓を開けたり、換気扇を回したりして、換気しながら洗剤を使いましょう。
そして、特に注意したいことは、他の洗剤と併用しないことです。
塩素系の洗剤に酸性の洗剤が混ざると、有毒なガスが発生し、目やのど、皮膚が痛くなったり、ひどい場合には死に至ることもあります。
洗剤を使う際には他の洗剤と併用せず、単体で使うように気をつけてください。
少しでも体調に異変を感じたら、すみやかに病院で診てもらいましょう。
重曹とクエン酸を使う
重曹とクエン酸を使ってお風呂の排水溝のつまりを解消することができます。
髪の毛や皮脂、石鹸のカスによるつまりを改善するのに効果的です。
ぬめりやヘドロの発生も予防します。
重曹とクエン酸を使用する方法は、以下のとおりです。
- 1.重曹200gとクエン酸100gを用意する
- 2.排水溝に重曹を振り掛け、その上からクエン酸をかける
- 3.30分程度放置し、40度程度のぬるま湯で流す
クエン酸がない場合は、お酢やレモン汁でも代用可能です。
すっぽんを使う
お風呂の排水溝のつまりは、すっぽんを使って直すこともできます。
すっぽんを使って直す方法は、以下のとおりです。
- 1.ヘアキャッチャーを外す
- 2.排水溝にすっぽんを置く
- 3.すっぽんが少し水に浸るようにする
- 4.すっぽんを排水溝に押し当てる
- 5.力強くすっぽんを引き抜く
一度でつまりが解消できなかった場合は、繰り返し行いましょう。
ワイヤーブラシを使う
ワイヤーブラシを使うと、お風呂の排水溝のつまりを取り除けます。
お風呂の排水溝に固形物を落としてしまったときに、有効です。
ワイヤーブラシを使う方法は、以下のとおりです。
- 1.お風呂の排水溝の蓋を外す
- 2.排水溝にワイヤーブラシを入れる
- 3.ワイヤーブラシの先端でつまりの原因となるものを掻き出す
ワイヤーブラシがない場合には、針金ハンガーでも代用可能です。
お風呂の排水溝のつまりが改善しない原因
排水溝つまりの解決法を試してもなかなか改善できない場合は、以下の3つの原因が考えられます。
- 排水溝が隠れている
- 排水管が劣化している
- 自然災害が影響している
排水溝が隠れている
エプロン付き浴槽の中には、エプロンが取り外せない浴槽とエプロンが取り外せる浴槽があります。
エプロンが取り外せる場合、エプロンに排水溝が隠れているかもしれません。
エプロンで排水溝が隠れている場合は、外してから排水溝を掃除しましょう。
浴槽のエプロンはメーカーによって外し方が異なりますが、一般的にはエプロンの下部を両手で持ち、上に持ち上げながら引き出すことで取り外せます。
ネジで止められているエプロンや、取り外し可能であるものの商品取扱書にエプロンを外さないように注意書きされているものもあるため、取扱説明書をよく読んでから行うようにしましょう。
排水管が劣化している
排水管は設置された年代によって使われている素材が異なります。
現在では、ポリエチレンや塩化ビニールを使った排水管が主流ですが、過去には金属製の排水管が主流でした。
金属製の排水管の場合、長年使用していると錆びて排水管が狭くなるなどの不具合が発生することがあります。
排水管の素材を確認し、金属製の排水管を使用している場合はポリエチレン管や塩化ビニール管に交換するのがおすすめです。
自然災害が影響している
大雨や土砂崩れなどの自然災害でも、お風呂の排水溝がつまることがあります。
大量の雨や土砂がマンホール内に流れ込むと、雨や土砂が排水管内につまり、行き場をなくした水がお風呂の排水溝に逆流することでつまるのです。
こういった自然災害によるつまりは、洗剤、重曹とクエン酸、スッポン、ワイヤーブラシを使った方法では解消できないため、修理業者に依頼する必要があります。
台風やゲリラ豪雨、土砂崩れが起こった後からお風呂の排水溝のつまりを感じる場合は、すみやかに修理業者に相談しましょう。
お風呂の排水溝のつまりを予防する方法
お風呂の排水溝のつまりは、自分でも手軽に予防できるでしょう。
予防法は、以下の3つが挙げられます。
- ヘアキャッチャー利用する
- 定期的に清掃する
- 排水枡の定期的な点検と清掃
ヘアキャッチャーを利用する
お風呂の排水溝のつまりを予防する方法として、ヘアキャッチャーを利用する方法が挙げられます。
ヘアキャッチャーは百均でも販売されているため、比較的手軽に入手できるでしょう。
また、ヘアキャッチャーはつまりを予防するだけでなく、掃除やゴミ捨ても楽になる便利なグッズです。
ただし、ユニットバスのタイプやメーカーによって適合するヘアキャッチャーが異なるため、購入する際はユニットバスに合ったものを選びましょう。
ヘアキャッチャーを選ぶときのポイント
ヘアキャッチャーと一括りに言っても、以下のように種類がたくさんあり、それぞれ特徴も異なります。
- シールタイプ
- ネットタイプ
- カバータイプ
シールタイプのヘアキャッチャーは、裏がシールになっており、排水溝に貼り付けることで髪の毛やゴミをキャッチします。
メリットは装着が簡単なこと、ハサミで切って形を変えられるため、どんな種類の排水溝にも使えることです。
一方で、シールタイプは平面であるため、すぐに髪の毛や汚れが溜まってしまい、交換頻度が高いことや、お風呂の後に交換しようとする場合は粘着が付きづらいというデメリットがあります。
ネットタイプのヘアキャッチャーは、目皿の上にさらに細かいネットを被せて、髪の毛やゴミをせき止めます。
ネットタイプのメリットは伸縮性があるため、シールタイプと同様にどんな種類の排水溝にも活用できること、シールタイプよりも交換頻度が少なくて済むことです。
一方で、目皿に装着、着脱する手間がかかる上に、目皿に触れないといけないため、目皿が汚れている場合は不快に感じるというデメリットがあります。
カバータイプのヘアキャッチャーは、ネットタイプと同様に目皿に被せて、髪の毛やゴミが流れるのを防ぎます。
カバータイプのメリットは、装置と着脱が簡単なこと、繰り返し使えるため経済的負担が少ないことです。
一方で、サイズ調整ができないというデメリットがあります。
定期的に清掃する
定期的に排水溝を清掃することで、つまりを予防できます。
具体的には週に1〜2回掃除すると、常に清潔に保てるでしょう。
定期的に液体パイプクリーナーを流し込むことも、つまりを予防する効果があります。
排水桝の定期的な点検と清掃
お風呂の排水溝のつまりを予防するには、排水枡の定期的な点検と清掃が大切です。
排水枡は各家庭のそれぞれの排水管のつなぎ目に設置されており、ゴミや油などと水を分離させて排水管のつまりを防ぐ働きを担っています。
しかし、排水枡のゴミも定期的に取り除かないと、その役割が果たせなくなってしまいます。
マンションの場合は、管理会社などにより定期的な点検や清掃が行われていますが、戸建ての場合は自分で点検や清掃を行わなければなりません。
排水枡は屋外の「汚水」と記載のあるマンホールの下にあります。
少なくとも年に1回は点検と清掃を行いましょう。
お風呂の排水溝の掃除方法や使う道具
お風呂の排水溝の掃除方法や使用する道具を以下の5つに分けてご紹介します。
- ヘアキャッチャーの掃除
- 排水トラップの掃除
- パイプクリーナーで掃除
- バスタブの排水溝の掃除
- 排水管の掃除
ヘアキャッチャーの掃除
ヘアキャッチャーを掃除する方法は、以下のとおりです。
- 1.ヘアキャッチャーを外す
- 2.中性洗剤を使ってブラシやスポンジで擦る
使用する道具は、以下の4つです。
- ビニール手袋またはゴム手袋
- ブラシ
- スポンジ
- 中性洗剤
これらはすべて百均でも揃えられるため、手軽に行えるでしょう。
排水トラップの掃除
排水トラップを掃除する方法は、以下のとおりです。
- 1.排水トラップを取り出す
- 2.排水トラップの部品を分解する
- 3.スポンジやブラシで内部を擦る
- 4.髪の毛やゴミがついていたらピンセットで取り除く
- 5.液体パイプクリーナーをバスタブの排水溝に注ぎ込む
- 6.30分ほど放置する
- 7.洗い流す
道具は、以下の6つを使います。
- ビニール手袋またはゴム手袋
- ブラシ
- スポンジ
- 中性洗剤
- ピンセット
- 液体パイプクリーナー
百均もしくはホームセンターですべて揃うでしょう。
浴槽の排水溝の掃除
浴槽の排水溝を掃除する方法は、以下のとおりです。
- 1.栓を外す
- 2.中性洗剤を使ってブラシやスポンジで擦る
- 3.洗い流す
- 4.パイプクリーナーをバスタブの排水溝に注ぎ込む
- 5.30分ほど放置する
- 6.洗い流す
押しボタン式の場合でも栓は外せます。
使用する道具は、以下の5つです。
- ビニール手袋またはゴム手袋
- ブラシ
- スポンジ
- 中性洗剤
- 液体パイプクリーナー
百均やホームセンターですべて揃うでしょう。
排水管の掃除
お風呂の排水管は、洗い場の排水トラップの奥、浴槽の下、浴室と排水枡の間にあります。
排水管を掃除する方法は、以下のとおりです。
- 1.液体パイプクリーナーをバスタブの排水溝に注ぎ込む
- 2.30分ほど放置する
- 3.洗い流す
使う道具は液体パイプクリーナーのみです。
ホームセンターや薬局で販売されています。
お風呂の排水溝つまりで修理業者を選ぶポイント
お風呂の排水溝は自分で直せるつまりもあれば、専門的な知識や経験が必要なつまりもあります。
自分で直せないつまりについては、修理業者に依頼しましょう。
修理業者を選ぶポイントは、以下の4つです。
- 水道局指定業者であるか
- 見積もりは無料か
- 実績はあるか
- 対応地域であるか
水道局指定業者であるか
水道局指定業者と非水道局指定業者では、行える作業が異なります。
水道局指定業者であれば修理可能な箇所でも、非水道局指定業者は行えません。
非水道局指定業者に依頼し、対応できなかった場合、新たに水道局指定業者に依頼する必要があります。
見積もりは無料か
見積もりに料金がかかる修理業者もあれば、見積もりを無料で行っている修理業者もあります。
ただでさえ、修理に費用がかかるものです。
修理費用を抑えるためにも、見積もりを無料で行っている修理業者を選ぶのがおすすめです。
実績はあるか
修理業者の良し悪しを判断する際は、実績を確認しましょう。
口コミや評判は、優良な修理業者であるかどうかの判断材料となります。
また、会社が設立してからの年数も確認するようにしましょう。
悪い評判が立つとすぐに広まり、長年経営することは難しく、何度も会社を設立し直す傾向にあります。
対応地域であるか
修理業者を選ぶには、まずはお住まいの地域に対応しているかを確認しましょう。
対応外の地域の場合、出張費用などが別途で発生する可能性があります。
対応している修理業者を絞り込み、そこから依頼したい修理業者を選ぶと良いでしょう。
まとめ
本記事では、お風呂の排水溝がつまる原因や対処法、予防策などを解説しました。
お風呂の排水溝は家の中でもつまりやすい箇所の1つです。
自分で直せない場合は、手遅れになる前にすみやかに修理業者に依頼しましょう。
みんなの町の水道職人プロは、幅広い地域の出張に対応しています。
365日24時間対応しているため、早朝や深夜、長期連休などでもすみやかに対応可能です。
お見積もりは無料、お見積もり後のキャンセルも無料で行っています。
お風呂の排水溝のつまりでお悩みの方は、ぜひお気軽にお問合せください。