水道のトラブルは、いつ発生するかわかりません。そんなとき、急いで水道修理業者を探すことになりますが、選び方には注意が必要です。費用や信頼性、アフターサポートなど、多くのポイントを踏まえて選ばなければなりません。
また、適切な業者を選べないと、業者によっては高額な請求や見積もりの不透明さなどのトラブルが起こるケースもあります。
そこで、この記事では水道修理業者の選び方のポイントや流れ、よくあるトラブルについて解説します。いつ起こるか分からない水道トラブルに備えるため、ぜひ参考にしてください。
目次
水道修理業者へ依頼する前にすべきこと
水道が故障したら、まず修理業者へ連絡しなければならないと思うかもしれません。しかし、水道修理業者へ依頼する前にしておくべきことがあります。
ここでは、水道修理業者へ依頼する前にすべきことについて解説します。
バルブを閉める
まず、水漏れや水の流れが止まらないトラブルが発生した場合、水道のバルブを閉めるのが最優先です。バルブとは、水道の止水栓や元栓を指します。
水道のバルブを閉めると、手っ取り早く水漏れや水の流れを止められます。特に大きな水漏れが発生した場合は、水道のバルブを早急に閉めることで大きな被害を未然に防げるのです。
たとえば、洗面所の蛇口から水漏れが発生した場合、まずは洗面所の水道のバルブを閉めましょう。バルブの場所は家によって異なりますが、一般的には給水管に取り付けられているか、玄関やベランダにあるケースが多いです。
バルブを閉めれば、いったん落ち着いた状態で判断ができるようになります。
管理会社へ連絡
続いて、もし賃貸住宅に住んでいる場合、管理会社にトラブルを報告する必要があります。賃貸住宅でトラブルが発生した場合は、ほかの部屋やフロアに住んでいる住人にも迷惑をかける恐れがあるためです。
管理会社は、オーナーとの連絡調整や修理業者の手配。住人への配慮などを行ってくれます。個人で勝手に進めるとトラブルになる可能性もあるため、管理会社へは連絡しておく方がいいです。
住人に過失がない場合は管理会社やオーナー負担になりますが、住人に過失があれば賃貸住宅であっても一定の費用負担が必要な場合があります。そのため、管理会社に確認し、適切な対応を取りましょう。
水道修理業者へ依頼すべきか判断する
水道のトラブルには「水漏れや水の流れが止まらない」「水圧が低下している」「排水管の詰まり」など、さまざまなトラブルがあります。
このような水道のトラブルは、すべて修理業者へ依頼しなければならないわけではありません。
もちろん、水道修理業者へ依頼すれば費用がかかるため、依頼すべきなのかどうかは慎重に判断しましょう。専門的な知識や技術が必要な場合は、水道修理業者に依頼するのが望ましいです。
たとえば、キッチンのシンクから水漏れが発生した場合、水道修理業者に依頼するのがおすすめです。水漏れの原因は、シンク自体の劣化や水道管の破損、蛇口の故障などが考えられます。
これらの原因を正確に把握して適切な修理を行うためには専門的な知識や技術が必要なため、水道修理業者に依頼する方がよいでしょう。逆に、パッキンの交換などの簡単な作業であれば、自分でも対応できます。
水道修理業者へ依頼する流れ
いざ水道修理業者へ依頼するとなると、焦ってしまうものです。そのため、適切な依頼の流れを把握しておきましょう。
ここでは、水道修理業者へ依頼する流れについて解説します。
問い合わせ
水道トラブルが発生したら、まずは修理業者に問い合わせをします。問い合わせの際は、トラブルの内容や状況をできるだけ正確に伝えましょう。
また、修理業者によっては、問い合わせを受け付ける時間帯や方法が異なる場合があるため、事前に確認しておくといいでしょう。
現場訪問・確認
問い合わせをした後は、修理業者が現場を訪問して状況を確認します。修理業者は、トラブルの原因を特定するために、水道管の調査や点検を行います。
このときも、トラブルが起きた経緯や現場の状況について聞かれるケースがあるため、答えられるようにしておきましょう。
見積もり
修理業者が状況を確認した後は、修理の見積もりを提示してもらいます。見積もりには、修理費用や必要な材料、工事期間などが含まれます。
見積もりの内容については、修理業者と十分に話し合い、納得した上で契約するようにしましょう。
修理作業
見積もりが決まったら、修理業者が実際の修理作業に入ります。依頼人ができることは特にないため、工事の終了を待ちましょう。
料金支払い
修理作業が完了したら、最後に料金を支払います。支払い方法や支払い期限については、修理業者へ事前に確認しておきましょう。
また、修理作業後に問題が発生した場合は、修理業者に連絡すれば対応してもらえます。そのため、連絡先やサポート内容は忘れずに聞いておくのがおすすめです。
水道修理業者の費用相場
水道修理の費用は修理内容や業者によって異なりますが、20,000円未満になるケースが約半数 のようです。修理場所や内容別に見ると、さらに詳しく分かれます。
たとえば、トイレ修理の場合、水漏れや排水のつまりであれば10,000~20,000円ほどで対応可能です。しかし、排水もできない状態だと便器やタンクを外す必要が出てくるため、30,000~50,000円ほどになり、高額になってしまいます。
キッチンの場合、軽度のつまりなら10,000円ほどで対応可能です。しかし、部品の交換や特殊機器の使用が入ってくると30,000~50,000円ほどになってしまいます。
洗面台の場合、軽度のつまりなら10,000円ほどで対応可能です。ただ、部品交換や配管内のつまりに対応しなければならない状況だと、30,000~70,000円ほどになり、高額になってしまいます。
お風呂場の場合、軽度のつまりなら10,000円ほどで対応可能です。しかし、部品交換や排水管内のつまりを取り除くケースになると、30,000~50,000円ほどになってしまいます。
ただし、修理内容や業者によっては、これらの価格よりも高額になる場合があります。また、交通費や工事費などが別途必要となる場合もあるため、事前に見積もりを取って確認しておくのが重要です。
修理費用を抑える方法としては、複数の業者から見積もりを取る方法が挙げられます。複数の業者から見積もりを取ると、適正価格を把握できます。
ただし、見積もりのみで判断するのではなく、後述する業者の信頼性や対応なども考慮するのが大切です。
適切な水道修理業者の選び方のポイント
水道トラブルは修理業者への依頼が必要ですが、水道修理業者は複数存在します。対応や費用は業者によるため、適切な水道修理業者を選択するにはポイントを知っておかなければなりません。
ここでは、適切な水道修理業者の選び方のポイントについて解説します。]
費用
費用は最初に見るポイントだと思いますが、安さだけにこだわらず、費用と品質のバランスを考慮しましょう。なぜなら、費用は業者によって大きく異なりますが、安すぎると作業の品質が低くなるケースがあるからです。
また、安さだけを追求すると、後々のトラブルで高額な修理費がかかるケースもあります。たとえば、安い業者に依頼して一時的には修理されたものの、後日同じトラブルが再発して、再度修理費用がかかってしまうケースが考えられます。
逆に、費用が高くてもていねいに作業をしてくれれば、トータルでは費用が抑えられます。そのため、費用と品質のバランスを考慮し、信頼できる業者を選ぶのが大切です。
対応エリア・時間
対応エリア・時間帯も重要なポイントです。業者によってばらつきがあるため、対応してくれる業者を選びましょう。
水道トラブルは、急に起こるケースもあります。たとえば、深夜に水道トラブルが起きた場合、深夜も対応してくれる水道修理業者へ依頼する必要があります。もちろん、昼間しか対応できない業者へ連絡しても、対応してくれません。
また、現場で作業しなければならないという特性上、対応エリアも限られてきます。自分が利用する機会が多いエリアや時間帯を確認し、対応できる業者を把握しておけば、トラブル時に迅速な対応ができます。
信頼性
しっかり作業してくれるかを判断するうえで、信頼性も重要な要素です。水道修理業者の信頼性は、過去の実績や経験年数、保証内容などで判断できます。また、公的機関からの認定を受けている業者は信頼性が高いと言えます。
たとえば、水道修理業者の実績や経験年数は、その業者の信頼性を測る上での指標です。過去にどのようなトラブルがあったか、どの程度の修理実績があるかなどを確認するのが大切です。
また、長年にわたって営業している業者は、信頼性が高いと言えます。 また、公的機関からの認定を受けている業者は信頼性が高いと言えます。
たとえば、水道局指定工事店の認定を受けている業者は、一定の技術力や信頼性があると認められた業者です。
アフターサポート
水道修理業者の選択において、アフターサポートは非常に重要なポイントの一つです。修理後のアフターケアがしっかりしている業者を選ぶと、万が一のトラブルが起きた場合でも安心して対応してもらえます。
たとえば、修理後に問題が起こった際には、電話やメールでのサポートをしてくれる業者や、再度現場に来てくれる業者が存在します。
また、修理後の点検を定期的に行ってくれる業者もおり、この場合万が一トラブルが発生してもその場で対応してくれるため便利です。
修理後に何か問題が起こった際に、迅速かつ適切な対応をしてくれる業者を選ぶと、トラブルを最小限に抑えられます。
また、長期的な信頼関係を築くためにも、アフターサポートがしっかりしている業者を選ぶのが重要です。
口コミ・評判
水道修理業者を選ぶ上で、口コミや評判はとても重要な要素です。実際にその業者を利用した人たちの生の声を聞くと、信頼性や技術力、対応力などが把握できます。
とくに、複数のサイトで評価が高い業者は信頼性が高いと言えます。ただし、一つのサイトや一つの評価だけで決めるのではなく、複数のサイトや複数の評価を総合的に判断するのが大切です。
対応
水道修理業者の対応は、修理業者を選ぶうえで非常に重要なポイントです。修理業者の対応が良くなければ、トラブルや不安が残る場合もあります。
水道修理業者の対応は、事前の問い合わせや現場訪問から始まり、見積もりや修理作業、そしてアフターサポートまで、修理業者との関わりのすべてに影響します。そのため、修理業者の対応は、費用や信頼性などと同じくらい重要なポイントです。
たとえば「修理業者に問い合わせたが返答が遅い」「修理作業の進捗状況を教えてくれない」などの対応だと、不安やストレスを感じるでしょう。
そのため、修理業者の対応にも注目し、適切な業者を選ぶようにしましょう。
【要注意】水道修理業者への依頼でよくあるトラブル
水道修理業者への依頼では、よくトラブルが起こります。いざトラブルに直面したときに対応できるように、事例を把握しておきましょう。
ここでは、水道修理業者への依頼でよくあるトラブルについて解説します。
高額な請求をされる
水道修理業者から、高額な請求をされるケースがあります。しかし、適正な価格の判断が難しい場合もあるでしょう。そのため、業者選びの際には複数の業者から見積もりを取り、相場を把握しておくのが重要です。
もしも高額な請求があった場合は、契約書や領収書などを確認し、必要に応じて消費者センターや弁護士などの専門家に相談しましょう。
出張料・キャンセル料を取られた
水道修理業者が出張料やキャンセル料を取るのは一般的なことですが、これがトラブルとなるケースがあります。
出張料やキャンセル料の金額が明確に提示されていなかった場合や、事前に相談なしに高額な料金を請求された場合はトラブルになってしまいます。
業者選びの際には、事前に出張料やキャンセル料について確認するのが大切です。また、キャンセルの場合も、事前に連絡を入れるとトラブルを回避できる場合があります。
見積もりの提示をしてくれなかった
水道修理業者が見積もりを提示しないまま工事を始めたり、見積もりを提示してくれなかったりしたというトラブルがあります。
もし、見積もりの提示を拒否するようであれば、信頼できる業者とは言いづらいです。その場合は、別の業者へお願いしましょう。
十分な説明がなかった
水道修理業者が行う作業内容について、十分な説明がないのもよくあるトラブルのひとつです。修理業者にとっては当たり前のことでも、一般の人にとっては難しい専門用語や技術があるため、適切な説明が必要です。
もし修理業者から十分な説明がなかった場合は、信頼できる業者とはいえないため、契約を断ることも視野に入れましょう。
しかし、質問をすればていねいに答えてくれるケースもあります。わかりやすく説明してくれる良心的な業者もたくさん存在するため、積極的に質問してみましょう。
資格がない業者へ工事を依頼してしまった
水道修理業者の中には、資格を持たずに業務を行っている業者も存在します。必ず資格が必要なわけではありませんが、技術的な不備によってトラブルが生じたり、さらに被害が拡大したりするケースもあります。
ただ、資格を持っていないことを隠している場合は悪質です。そのような業者に工事を依頼してしまった場合は、速やかに別の業者に修理を依頼しましょう。
法人情報を明かさずに悪い評判を隠していた
水道修理業者を選ぶ際、ホームページやチラシ、広告媒体で宣伝されている業者に目がいきがちですが、法人情報を明かしていない業者には注意が必要です。
中には、実際には何らかのトラブルがあったにもかかわらず、自社の評判を守るために法人名を変えて営業を継続するという手法をとる業者も存在します。
そのため、水道修理業者を選ぶ際は、必ず法人名や住所、電話番号などの情報を確認し、信頼できる業者かどうか慎重に判断しましょう。
まとめ
適切な水道修理業者を選ぶ際には、選び方を知っておく必要があります。選び方としては、費用や対応エリア・時間だけでなく、信頼性やアフターサポートなどにも注目しましょう。
また、水道修理業者に依頼する際には、高額な請求や法人情報の偽装などのトラブルにあう可能性があります。事前に情報収集をして、信頼できる業者を選ぶのが大切です。
納得できるまで質問をし、説明をしっかりと受け、自分が安心して依頼できる業者を選択しましょう。