
寒い日々が続くと、寒波の予報を見ることも多く、この寒波到来はいつ終わるのか疑問に思うことはありませんか。
実は、冬の寒さが和らぎ始める時期になっても、突如として到来することがあり、ご家庭の水まわりに深刻な被害をもたらします。
暖かくなってきたからと対策を怠ると、予期せぬ水道管の凍結や破裂トラブルに見舞われるリスクがあるのです。
今回は、寒波が何月頃まで発生する可能性があるのかという時期の目安から、ご自宅の配管を守るためにどのような行動を取るべきかを、水まわりのプロの視点でご紹介します。
いつまで対策を続けるべきか迷っている方にとって、具体的な基準となる内容をお届けするので、参考にしてみてください。
目次
寒波が起こりやすい時期の目安

寒波の「起こりやすさ」は月を問わず地域差があります。
ただし日本全体の感覚としては、寒波が起こりやすい時期の中心は真冬で、春先は頻度が下がりつつも油断できない時期となります。
何月まで注意するべきか
多くの地域は寒の戻りがある時期と言われる3月頃まで、山間部や寒冷地など一部の地域は4月頃まで、寒波が到来する可能性があるでしょう。
全国的には2月がピーク帯で、3月は寒の戻りとして強い寒気が入ることがあります。
4月でも寒気の影響を受ける日があるため、少なくとも4月上旬くらいまでは水まわりを警戒しておくと安全です。
月ごとの寒波の注意度
水まわり対策の優先度が判断しやすいように、月別に整理しておくことで、寒波の対策を取りやすくなります。
| 時期 | 寒波の起こりやすさ | 水まわりで起こりやすいこと | 特に注意したい方 |
| 12月 | 上がり始める | 夜間の冷え込みで屋外配管が冷える | 戸建ての方 |
| 1月 | 非常に高い | 給水管凍結や給湯器凍結、蛇口から水の出が悪くなる | 寒冷地の方や空き家期間がある方 |
| 2月 | 非常に高い | 凍結や破裂リスクが冬の間で最も高まる | 寒冷地や空き家期間がある方、不在時間が長い方 |
| 3月 | 中程度 | 寒の戻りを油断して対策を怠ると配管が凍ることも | 引越し直後の方 |
| 4月 | 低いがゼロではない | 朝だけ氷点下で部分凍結することも | 山間部や北日本の方 |
なぜ暖かくなり始める春先に凍結トラブルが起きるのか

3月に入り日中の気温が上がってくる春先に、なぜ凍結トラブルは起きるのでしょうか。
これには、春先に起こる放射冷却現象のメカニズムが関係しています。
春先は移動性高気圧に覆われることが多く、夜間に雲がない晴天の日が増える傾向にあります。
そして、雲がない夜は地表の熱が上空へ逃げやすく、朝方の気温が氷点下まで急降下する放射冷却現象が発生しやすいのです。
日中が暖かくても、朝晩の冷え込みが厳しくなる春先は、水まわりの管理に細心の注意を払わなければなりません。
しかし、日中が暖かいこともあり、寒波や凍結への警戒心は薄れているため、対策していなかったが故に凍結トラブルが起こってしまうことがあるのです。
凍結による配管破裂を防ぐためには対策が必須

万が一の寒波に備え、凍結しやすい場所を把握し、どのような対策を取るべきか知っておくことで、寒波到来時に焦らずに対応できます。
凍結しやすい場所の見つけ方
凍結対策のために、最初に凍結リスクが高い場所を把握しましょう。
ご自宅のどこで凍結が起こりやすいか知っておくだけで、対策しやすくなります。
【凍結しやすいポイント】
- 屋外に露出している給水管
- 北側の壁沿いの配管
- 外気が入りやすい床下や通気口付近
- 給湯器周辺と配管の曲がっている部分
- 屋外水栓と散水栓
- 日陰になっている場所や強風が当たる場所
寒波到来前に行うべき5つの防止策
最低気温がマイナス4℃を下回る予報が出た際は、凍結対策を施しましょう。
マイナス4℃は凍結が起こる目安の気温だとされています。
ただし、寒冷地や日陰になっている場所、強風が吹いている日は、マイナス4℃に達していなくても凍結することがあります。
ご自宅の環境に応じて、適宜対策を行ってください。
【凍結対策のポイント】
- 屋外で露出している配管や蛇口に保温材やタオルを巻き、その上からビニール袋を被せて、防水性の粘着テープで固定する(保温カバーがある場合はビニール袋ではなく保温カバーを使用する)
- 就寝前にキッチンや浴室の蛇口から、鉛筆の芯ほどの太さで水を出し続けておくことで、配管内の水の流動性を保てる(動く水は凍結しにくいとされている)
- 給湯器の凍結予防機能が作動するよう、電源プラグを抜かずに浴槽の循環アダプターより上に水を残しておく(必ず取扱説明書を確認の上で作業を)
- 水抜き栓がある場合、取扱説明書で手順を確認し、水抜きを行う(井戸ポンプも同様)
- トイレの凍結予防には、家庭用の不凍液を利用する(車用の不凍液は下水道に流せない成分が含まれていることがある)
関連記事:冬に備える水道の凍結対策!事前準備で安心な水まわりを
凍結しているかもしれない?凍結のサインと安全な対処法

凍結対策を施していても凍結してしまうことがあります。
凍結の可能性があるときは、凍結のサインを見逃さないことが、破裂の回避に繋がるでしょう。
凍結のサイン
- 蛇口を開けても水が出ない
- 水が糸のように細い
- お湯もしくは水だけ出ない
- 配管付近から異音がする など
これらの症状が見られるときは凍結の可能性があるため、凍結箇所を確認しましょう。
解凍の手順
- 水道の元栓を閉める(凍結している場合は無理に回さずに、最寄の水道局や水道事業者に連絡を)
- 凍っている箇所にタオルや大きめの布を巻く
- タオル越しに40~50℃のお湯をゆっくりとかける(配管が破損するため、熱湯は厳禁)
- 蛇口を開けて配管内に残っている水が出るか確認する
- 水が出るようになったら水道の元栓を開け、蛇口から水がしっかりと出るか確認する
凍結は日が昇れば自然と溶けますが、時間がかかるため、多くの方はすぐに解凍したいと考えます。
しかし、誤った方法で解凍すると配管を破損する恐れがあるでしょう。
細心の注意を払って解凍してください。
また、凍結の際に生じる膨張によって配管が破損していることもあるため、解凍後は配管に亀裂などが生じていないかを確認し、水漏れが起きていないかもチェックしましょう。
亀裂や水漏れが起こっていない場合でも、凍結前より水の出方が悪いときは配管が破損している可能性があります。
配管の破損が疑われる場合は、水道修理業者に修理や点検を相談しましょう。
関連記事:【OK?NG?】蛇口が凍結した際の正しい対処法としてはいけない行動!
凍結対策や解凍の手順は動画で確認が分かりやすい
凍結対策や解凍の手順は、文字を目で追うよりも、動画で実際の作業を見た方がご自分で対応するときの参考になります。
みんなの町の水道職人では、YouTubeで「水道職人ちゃんねる」を開設し、水道の凍結対策や解凍方法だけではなく、水まわりに関する情報発信を行っています。
水まわりでお困りの際は、ぜひお役立てください。

寒波と水まわりの疑問Q&A

寒波や凍結への不安を解消できるよう、よくある質問にお答えします。
Q1.何℃くらいから凍結の心配をすれば良いですか?
一般的には気温がマイナス4℃を下回ると、凍結しやすくなるとされています。
ただし、風が強い場所や日陰ではマイナス1℃や2℃程度でも凍結する可能性があるため、ご自宅の環境に応じて早めの対策が推奨されます。
Q2.一度凍ってしまった蛇口に熱湯をかけても大丈夫ですか?
熱湯を直接かけるのは絶対に避けてください。
急激な温度変化によって配管が膨張し、破裂する恐れがあります。
解凍を急ぐときは、タオルを被せた上から40~50℃程度のぬるま湯をゆっくりとかけるか、ドライヤーの風を一箇所に集中させないように当てて解凍してください。
Q3.長期間自宅を留守にする場合はどうすれば良いですか?
数日間ご自宅を空ける際は、水道の元栓を閉めた上で配管内の水を抜く、「水抜き」を行うのが最も確実な対策です。
水抜き栓が付いている蛇口と付いていない蛇口で方法が異なるので、詳しい手順が分からない場合は、無理をせず水道修理業者に相談することをおすすめします。
Q4.凍結しそうな夜に一番優先するべきことは何ですか?
露出している配管の保温と、屋外水栓の水抜きです。
これらは非常に凍結リスクが高いため、優先的に対策してください。
寒波は真冬だけの話ではない

寒波の影響は、私たちが想像するよりも長く、春の入り口まで続くことがあります。
暖かな日差しに惑わされず、気温の変化を注視して適切な管理を行うことが、ご自宅の大切な水まわりを守ることに繋がります。
そして、万が一配管が凍結したり破裂したりしてしまった場合は、無理にご自分で修理しようとせず、速やかにプロを頼ってください。
私たち「みんなの町の水道職人」は、どんな時も皆様の暮らしに寄り添い、確かな技術で水まわりの安心をお守りいたします。



