
一年の汚れを落とし、新しい年を清々しく迎える準備をする大掃除の季節がやってきました。
水まわりは日々の生活に欠かせない場所だからこそ、この機会に丁寧なメンテナンスを行うことが大切です。
快適な暮らしを維持するために、効率的な大掃除のポイントを、水まわりのプロの視点からご紹介します。
目次
大掃除で水まわりを意識したい理由

水まわりは生活に欠かせない大切な設備です。
常にご家族の誰かが使用している、使用頻度がとても高い場所でもあります。
その分、汚れや負担がかかりやすく、気付かないうちに水漏れやつまりなどのトラブルの原因になることがあります。
排水口の汚れやぬめり、配管内に付着した汚れは、放置すると流れの悪化やニオイにつながることもあるでしょう。
年末の大掃除は、こうした見えにくい部分をまとめて確認やメンテナンスできるチャンスです。
大掃除で確認したい水まわりの場所

水まわりと一口にいっても、場所ごとに汚れの種類や大掃除の際の注意点は異なります。
大掃除では、それぞれの特徴を理解しながら進めることが大切です。
キッチンの油汚れをリセットして排水トラブルを防ぐ
キッチンは油汚れや洗剤などにより、排水口・排水管に負担がかかりやすい場所です。
ゴミ受けやワントラップ(椀トラップ)部分には、食べカスや油分がたまりやすく、大掃除の際は部品を外せる範囲で外し、たまった汚れを丁寧に取り除きましょう。
また、排水管やワントラップ以外の排水トラップの中には、油分や洗剤カスが付着し、層を成して固着します。
これらの汚れはパイプクリーナーやワイヤーブラシで取り除きましょう。
頑固な汚れの場合、水道修理業者に高圧洗浄を依頼してディープクリーニングを行うこともご検討ください。
大掃除が終わった後は、油分はそのまま流さず、洗いものは油分を拭き取ってから洗うことで、排水口や排水管への負担を減らし、きれいが持続しやすくなります。
【おすすめの排水口や排水管の掃除道具】
- 市販のパイプクリーナー:排水管の掃除
- 重曹とクエン酸(糖分を含まない酸性のもの):排水口やワントラップの掃除
- ワイヤーブラシ:排水管の掃除(奥まで押し込まず、排水口から覗いて見える範囲まで)
- 40~50℃程度のお湯と排水口を塞ぐためのタオル:排水管の掃除
- 水道修理業者による高圧洗浄:排水管や排水マスの掃除(排水管の状態次第では別の提案を受ける可能性があります)
関連記事:排水口のつまりの原因は?ご自身でできる解消方法を紹介
お風呂場や洗面所の清潔感を維持するカビ対策と点検
お風呂場は湿気が多く、カビが発生しやすい場所です。
また、一般的に洗面所はお風呂場と隣接して配置され、洗面脱衣所として利用されているご家庭が多いのではないでしょうか。
この環境下は洗面所も湿気がこもりやすくなるため、カビ対策が欠かせません。
さらに、お風呂や洗面所は髪の毛、石けんカスの影響もあり、ぬめり・汚れが発生してしまう場所です。
排水口には髪の毛や石鹸カスがたまりやすいため、大掃除ではヘアキャッチャーの奥まで確認し、普段手が届きにくい部分も掃除しておくことが重要です。
特にお子様がいるご家庭では、泡や汚れが残りやすいため、定期的な確認が安心につながります。
【おすすめのお風呂場や洗面所の掃除道具】
- クエン酸:水垢汚れ
- アルカリ性の洗剤:皮脂汚れ
- 酸素系漂白剤:椅子や洗面器、小物類、お風呂場床のつけ置き洗い
- お風呂場用の洗剤:お風呂場全体の掃除
- 塩素系のカビ取り洗剤:カビ汚れ(ゴム手袋の着用と換気必須)
関連記事:セスキ炭酸ソーダとクエン酸で簡単お風呂掃除!汚れの種類に合わせた効果的な方法を解説
トイレは衛生面が重要
トイレは水まわりの設備の中でも特に使用頻度が高いため汚れが付着しやすく、つまりや水漏れといったトラブルも起こりやすい場所です。
加えて、年末年始は来客が増えることもあり、トイレの使用頻度がさらに高くなります。
便器だけでなく、床や配管まわりの拭き掃除も行うことで、清潔な状態を保ちやすくなります。
【おすすめのトイレの掃除道具】
- ハンディモップ:天井や換気扇、壁の掃除
- トイレ用のお掃除シート:トイレ全体の拭き掃除
- トイレ用の酸性洗剤:便器内の尿石や頑固な汚れ
- トイレ用の中性洗剤:便器内やタンクの外側の掃除
- 歯ブラシなどの小さいブラシ:ウォシュレットのノズル
関連記事:トイレ掃除の達人になろう!重曹とクエン酸の賢い使い分け方
蛇口まわりや配管の微細な変化を確認する

大掃除の途中で、蛇口の根元やシャワーホースの継ぎ目などから水が滲み出ていないかを確認してください。
ご自宅で発生する軽微な水漏れは、大掃除の際に発見することが多い傾向があります。
これは、普段の掃除では確認しないところまで、大掃除では確認することが理由として挙げられます。
万が一少しでも不安な箇所を見つけたときは、みんなの町の水道職人などの、水道修理業者に点検を依頼することで、安心感を持って新年を迎えられるでしょう。
屋外の水道設備と厳しい冬の寒さへの備え

室内の大掃除が一段落したら、屋外にある水道設備の状態もチェックしておきましょう。
冬の気温低下は配管や屋外蛇口に大きなダメージを与える可能性があるため、寒波到来や積雪前の点検・凍結対策が欠かせません。
露出している配管や屋外の蛇口には、保温材を巻くなどの防寒処置を施すことが重要です。
最もベストな方法は保温材を巻くことですが、寒波到来などの予報が出た後は手に入らないことがあり得ます。
そのため、保温材が無いときは、毛布などの大きめの布で巻くことも凍結予防はできます。
ただし、このときは必ず巻いた布の上からビニール袋を被せ、布が濡れないように対策しましょう。
布が濡れてしまうと、濡れた部分から冷えてしまい、逆に凍結を促す恐れがあります。
なお、配管は布が何枚あっても長さ的に足りない可能性があるため、保温材がおすすめです。
もしもご自分で凍結対策を施すことが難しい場合や、保温材をしっかりと巻いておきたいなどの希望があるときは、水道修理業者に相談することもご検討ください。
みんなの町の水道職人では、凍結予防の方法を動画でご紹介しています!
水まわりのプロの目線で重要アイテムや設置のコツをご紹介しているので、凍結予防の参考にしてみてください。

大掃除で注意したい掃除方法

大掃除では一度に多くの場所を掃除するため、洗剤が混ざりがちになります。
しかし、塩素系漂白剤と酸性洗剤が混ざってしまうと、有毒ガスが発生するため非常に危険です。
混ぜてはいけないものが混ざらないように、しっかりと洗い流してから、別の洗剤を使用してください。
なお、表面的には流れているように見えても、配管の中に前の洗剤が残っていて混ざることがあります。
そのため、塩素系漂白剤と酸性洗剤を同じ場所で使用したい場合、どちらか片方は翌日以降に使用するなどの対策もご検討ください。
また、熱湯(61℃以上のお湯)を流したり、洗剤を過剰に使用すると、配管や部材を傷める原因になることがあります。
洗剤は表示を確認し、適切な量を使用することが重要です。
大掃除は無理のない方法で進めることで、水まわりを長く快適に保ちやすくなります。
そして、ご家庭での大掃除で改善しないつまりトラブルや、水漏れなどの不安を感じたときは、水道修理業者への相談も選択肢の一つです。
みんなの町の水道職人では、水まわりに関するさまざまなお悩みに対応しております!
大掃除をきっかけに水まわりの状態を見直し、気になる点やお気付きの点があれば、いつでもお気軽にご相談くださいませ。
大掃除と水まわりについてよくある質問

年末の大掃除では、水まわりに関する疑問や不安を感じる方も少なくはありません。
ここでは大掃除の時期によく寄せられる質問を、Q&A形式でご紹介いたします。
Q1.大掃除のタイミングで排水口掃除は必ずした方が良いですか?
はい、できるだけ行うことをおすすめいたします。
排水口は日常的に使用する場所であり、汚れが少しずつ蓄積しています。
大掃除のタイミングで一度しっかり掃除しておくことで、年末年始の使用量が増える時期でも、トラブルを防ぎやすくなるでしょう。
Q2.洗剤を多く使用すれば汚れは落ちやすくなりますか?
必ずしもそうとは限りません。
洗剤を必要以上に使用すると、配管や部材を傷める原因になることがあります。
また、洗剤カスで排水管がつまるリスクも高まるでしょう。
表示されている使用量を守り、汚れの種類に合った洗剤を選ぶことが大切です。
Q3.大掃除後に水の流れが悪くなった場合はどうすれば良いですか?
まずは状況を確認してください。
掃除によって汚れが奥に移動し、一時的に流れが悪くなることがあります。
これは、大掃除により剥がれた汚れがつまっていることが原因として考えられます。
本格的なつまりに発展する前に、水道修理業者への相談をご検討ください。
清々しい気持ちで新年をスタートさせるために

大掃除は一年の汚れを落とすだけではなく、これからの生活を支える水まわり設備を長持ちさせるための大切なメンテナンスです。
水まわりを整えることは、ご家族の健康と快適な暮らしを守る第一歩となります。
大掃除で水まわりをしっかりと整え、素晴らしい新年をお迎えください。



