蛇口ハンドルの外し方とは? 基本的な交換方法を押さえよう
蛇口から劣化や異常が見られる時は、できるだけ早めに交換することをおすすめします。その理由は、現状のままではストレスが溜まるほか、安全な使用ができないためです。
固着しているのに無理に回そうとすると、蛇口内部にある部品が破損し、水道を使えなくなることもあります。最悪の場合、水道管内部の圧力によって、大量の水が噴出するといったトラブルもあり、現状のままの使用はおすすめできません。
今回は、蛇口ハンドルに劣化や異常が見られたときに参考にしたい交換方法をご紹介します。
目次
基本的なハンドルの交換方法
蛇口ハンドルと一口に言っても、その種類はさまざまです。見た目が違えば取り付け方法も異なるため、交換を検討する際は「自宅の物はどれに該当し、どのような交換方法があるのか」について押さえておく必要があります。
ここでは、3種類の蛇口ハンドルにおける特徴をご紹介します。交換予定の蛇口ハンドルの特徴と照らし合わせながら確認してみましょう。
三角の一般的なハンドル
三角の一般的なハンドルは、学校や病院、公園などで見かけることの多いごく一般的なハンドルです。三角のハンドルであれば、ウォーターポンププライヤーと呼ばれる工具があれば簡単に交換可能です。
ただし、事前にウォーターポンププライヤーを購入しておく必要があるほか、その種類もさまざまのため、ホームセンターなどで使いやすさや価格から、好みのものを手に入れておくことをおすすめします。
取り外し方は、ハンドル上部についたカラービス(青、または赤の印がついた部分)をウォーターポンププライヤーでつまみ、回転させるとハンドル本体がすぐに取り外せる仕組みになっています。
単水栓、または2ハンドル混合栓
単水栓、または2ハンドル混合栓と呼ばれる蛇口ハンドルもあります。単水栓とは、水とお湯のどちらかを出す蛇口のことです。ハンドルを横にすると水が出る仕組みで、洗面台などに取り付けられています。カラービスをウォーターポンププライヤーで外し、回転させることで簡単に取り外せます。
一方、2ハンドル混合栓は、水やお湯が1つの水栓から出るタイプです。水とお湯を見分ける赤、青のキャップをマイナスドライバーで取り外し、内部にあるネジを外せば交換できます。
シングルレバー混合栓
シングルレバー混合栓は、1つのハンドルを上下左右にすることで、お湯、水、水量の調節ができる水栓です。シングルレバー混合栓は2種類に分かれているので、タイプに合った取り外し方を実施しましょう。
1つ目は、ハンドル横にネジが取り付けられていて、固定されたタイプです。ネジは上部のキャップ内部にあります。キャップのサイズはとても小さいので、キリなど先の尖ったものを使って持ち上げて取り外すと良いでしょう。
2つ目はネジがないタイプです。この場合は、引っ張るだけで取り外せます。
蛇口ハンドルを交換するなら!今よりも便利なものに替えてみよう
蛇口ハンドルを交換するのなら、今よりも便利なタイプに交換してみてはいかがでしょうか。三角ハンドルであれば、お湯と水の両方を出すのなら2つの蛇口が必要で、水周りを狭くしているでしょう。
ここでは、三角ハンドルをご使用中の方へ、レバーハンドルに交換するメリットと、交換において必要な道具、交換方法をご紹介します。
レバーハンドルタイプに交換するメリット
レバーハンドルタイプに交換した場合のメリットは、大きく分けて2つあります。1つ目は、お湯と水、そして水量を1つのレバーで操作するのみで使用できる点です。三角ハンドルの場合、2つのハンドル操作によって湯水を切り替える必要があります。
調理中や洗い物の際、汚れたままの手で回転させる必要があり、汚れが付着したり使いにくさを感じたりすることがあります。レバーハンドルタイプに交換すれば、1つのレバーで湯水や水量の調節ができるので、汚れた手でも簡単に操作できます。
2つ目は、蛇口ハンドルの固着が減る点です。三角ハンドルの場合、サビや汚れの付着によってハンドルが固定し、回転できなくなる場合があります。
長期的に使用していないと見られる現象で、そこまで頻度の高い物ではありませんが、こまめにお手入れをしていない方の場合、固着しやすくなります。固着するとハンドルが回転せず、使いたいときに水やお湯を出せませんレバーハンドルタイプは固着しにくいので、いつでも湯水の使用が可能です。
このように、三角ハンドルを使用中であれば、レバーハンドルの使い方を押さえ、交換の検討をおすすめします。
必要な道具と交換方法
既存のハンドルをシングルレバー混合栓に交換するには、あらかじめ必要な工具を用意しなければなりません。交換を実施する前に、必要な工具は揃っているかを確認してみましょう。
・必要な道具
必要な道具は以下の通りです。
・新しく購入したレバーハンドル
・プラス、マイナスドライバー、またはウォーターポンププライヤー
・アダプター(レバーハンドルを購入した時点で付属されているので確認しましょう)
・汚れを取り除くための歯ブラシ
・交換方法
既存の蛇口からレバーハンドルに交換する手順は以下のとおりです。なお、交換するときは止水栓を閉めてから実施しましょう。
1.三角、または丸いタイプのハンドルは、ウォーターポンププライヤーを使ってカラービスを外す。2ハンドルタイプの場合は、マイナスドライバーでカラービスを取り外し、プラスドライバーでキャップ下のネジを回して取り外す
2.ハンドルが取り付けられていた部分を、歯ブラシを使ってきれいにする
3.既存の水栓に合ったアダプターを設置する
4.アダプターの上にレバーハンドルを装着し、ネジで固定する。2ハンドルタイプの場合はネジを締めたあとにカラービスをかぶせる
5.ハンドルの設置が終わったら、止水栓を開き、動作確認
交換したいのに!蛇口ハンドルが固くて回転しない場合の対処法
既存の蛇口を交換したくても、固くて回転しない場合もあるでしょう。ここでは、蛇口ハンドルが固くて回転しない場合の対処法をご紹介します。
固くなる原因は2つ
蛇口ハンドルが固くなる理由は、大きく分けて2つあります。
・水垢の固着
1つ目は、水垢の固着です。洗面台やキッチンなどの蛇口を確認すると、白いものが付着していることがあります。これは水垢で、水に含まれるミネラルが結晶化したことで見られる現象です。水垢を放置すると、ハンドルの動きが悪くなるほか固着を引き起こし、スムーズに回転できなくなります。
・スピンドルなど蛇口内部の錆びつきや変形
もう一つは、スピンドルなど、蛇口内部にある部品が錆びついて動かなくなる場合です。部品が錆びてしまうとスムーズに回転できないほか、使用し続けることも不可能です。内部の部品は経年劣化によって摩耗したり、付着した水分によって変形したりすることがあります。5~10年以上同じ水栓を使用している場合は、蛇口内部の部品に異常がある可能性を疑いましょう。
回転しないときは潤滑油を活用しよう
いくつかの理由で蛇口ハンドルが回転しない場合は、潤滑油を用いることで回転しやすくなります。この場合、ハンドル側面のナットを回転させてスピンドルとカラービスを取り外します。カラービスを取り外した場所に潤滑油を吹き付けることで、スピンドルが回転しやすくなります。自力で回転しない場合は、ハンマーを使って数回ハンドルを叩くと回転するでしょう。
まとめ
本記事では蛇口ハンドルの種類と特徴に合わせて、それぞれの取り外し方と固着した場合の対処法をご紹介しました。
既存の蛇口が三角、または丸いハンドルであれば、使い勝手の良いレバータイプへの交換をおすすめします。なお、作業に不安がある方は、最寄りの水道業者に相談するのも視野に入れてみましょう。