水まわりの修理方法などを調べていると、金属疲労という単語を目にすることがあるでしょう。
しかし、金属疲労が何を意味しているのか、経年劣化との違いは何か、ご存じない方も多いのではないでしょうか。
金属疲労と経年劣化はどちらも金属の劣化をあらわす言葉ですが、原因が異なります。
本記事では金属疲労と経年劣化の違いについて解説していきますので、最後までご確認ください。
目次
金属疲労について
金属疲労とは、金属に繰り返し負荷をかけることで、金属が劣化していくことです。
金属疲労が起きている金属は亀裂などの損傷が生じ、強度も落ち、最終的には破損してしまいます。
金属疲労の状態には、金属がサビつくことも含まれます。
機械の破損原因の大半は金属疲労だと言われており、金属疲労を防ぐためには、金属の定期的な点検や、金属が使われているものによっては疲労試験を行う必要があるのです。
また、金属疲労が疑われる場合には、集中的なメンテナンスが必要となる場合もあるでしょう。
大阪府大阪市平野区に本社がある山本金属グループでは、エネルギーやインフラの部品、工作機械部品、油圧機器部品の製造を行っています。
また、金属疲労を確認するための疲労試験を行う、GIGA QUADの提供もしています。
参考:公式サイト
経年劣化について
経年劣化には「物理的な経年劣化」「機能的な経年劣化」「社会的な経年劣化」があります。
物理的な経年劣化
物理的な経年劣化とは、時間経過に伴い製品が劣化することです。
劣化していくと、製品の品質が落ち、本来の性能が損なわれます。
経年劣化は材質を問わず、時間経過に伴い劣化していくすべての製品に当てはまります。
水まわりの製品に使われている部品などの変色も、経年劣化にあたるでしょう。
水まわりの製品にはそれぞれ寿命がありますが、寿命は経年劣化にかかる年数から算出されています。
一般的に思い浮かべる経年劣化は、物理的な経年劣化でしょう。
機能的な経年劣化
機能性が最新の製品に比べて落ちることを、機能的な経年劣化と言います。
新築を建築時に設置した最新式のトイレや蛇口も、時間経過と共に、メーカーが製造開発して造られた最新の製品よりも、機能的に劣ってしまいます。
最新の製品や最新のシステムよりも機能的に劣るようになった場合、リース製品などでは、リース期間終了後にアップグレードすることがあるでしょう。
社会的な経年劣化
時代により生活が変わり、求められるニーズは変わります。
ニーズの遷移で求められるものが変わったときに起こるのが、社会的な経年劣化です。
たとえば、トイレは昔はほとんどのご家庭で和式トイレを導入していましたが、今は洋式トイレを導入しているご家庭の方が多いのではないでしょうか。
福岡県北九州市小倉北区に本社を置く、国内のトイレシェアの約60%を占めるTOTOによると、1960年代までは和式トイレの需要が80%を超えていましたが、2016年には洋式トイレの需要が99.6%に上っていたということです。
洋式トイレも遷移しており、ウォシュレットがついていないトイレや、ウォシュレットがついているトイレ、節水トイレ、フチなしトイレと、企業の研究開発や時代の変化により、ニーズが変わってきています。
金属疲労が起こりやすい部分
金属を使用時に負荷がかかる部分や、常に負荷がかかっている部分で金属疲労は起こりやすくなります。
金属を使用時に負荷がかかる部分
部品を接続している部分やネジ山、金属が繋がっていない角の部分などは、力の負荷がかかりやすいでしょう。
蛇口の開閉など、使用するための動作は金属への負荷が蓄積していき、金属疲労へと繋がります。
繰り返し一定の負荷がかかることを繰返し応力、繰り返し応力を招く現象を繰り返し荷重と言い、蛇口を開閉するときなど、一定の負荷が繰り返しかかっています。
金属の未使用時に負荷がかかる部分
製品や部品の形や設置方法によっては、水まわりを使用していないときにも金属に一定の負荷がかかります。
たとえば、振動を常に感じる部分や、部屋の角部分などL字型やコの字型のように設置する場合は、金属に負荷がかかり続ける状態になり、金属は劣化していくのです。
金属疲労の対策
金属疲労が起こりにくい形を選ぶことや、定期的な点検を行うことで、金属疲労の対策ができるでしょう。
水まわりの製品に使われている部品などに金属疲労で損傷が起こると、水漏れを起こす場合や、水の勢いが減ったり、水の出方が変わります。
また、蛇口のハンドルが緩くなったり、開閉できなくなることもあるでしょう。
水まわりを使用した後に違和感を感じれば水道修理業者などに点検を依頼することや、自分で目視で確認できる範囲で動作などを確認することで、金属疲労で破損してしまう前に修理や交換をすることができます。
まとめ
金属疲労と経年劣化は、どちらも劣化を起こしている状態ですが、金属疲労と経年劣化では指すものが異なります。
金属疲労は主に部品などの金属で造られた製品の劣化の際に用いられ、経年劣化はすべての製品の劣化に用いられるのです。
金属でできた部品などは、水回り製品の場合目視で確認できない場所に使用されていることが多く、金属疲労を起こしていても気がつきにくいでしょう。
そのため、蛇口などが壊れて修理を依頼した際に、金属疲労を起こしていることが分かる場合も多いです。
みんなの町の水道職人では、金属疲労で損傷した水まわりの修理や交換を承っております!
蛇口や給水管・排水管、トイレ、給湯器など、水まわりに関して幅広い知識と技術を兼ね備えています。
金属疲労は放っておくと金属への負荷が蓄積し、悪化してしまう場合があります。
金属疲労は亀裂といった小さな現象から、破損といった大きな現象まで様々な症状があり、たとえば、小さな現象の間はポタポタ水漏れで済んでいても、大きな現象に発展すると水漏れがひどくなり、水まわりが水浸しになってしまう場合もあるのです。
金属疲労を起こしている部品などは、早めの対処を行うことで、ご家庭の中で起こる水漏れなどのトラブルを防ぐことができます。
みんなの町の水道職人では、部品の交換や本体の交換など、ご家庭に応じて適切な対処法をご提案させていただきます。