トイレタンクの掃除方法とは?注意したいポイントも解説|みんなの町の水道職人

トイレタンクの掃除方法とは?注意したいポイントも解説

トイレを定期的に掃除しているにもかかわらず、便器の黒ずみや悪臭が改善されないことでお悩みではありませんか?
そのような場合、実は便器ではなく、トイレタンクに原因がある可能性があります。

そこで本記事では、トイレタンクの掃除方法をわかりやすく解説します。
あわせて、掃除の際に気をつけたいポイントも紹介しますので、清潔なトイレ空間を保つために、ぜひ最後までお読みください。

トイレタンクを掃除することの重要性

トイレのカビや雑菌の繁殖を抑えるには、トイレタンクの掃除が重要です。
トイレタンク内には湿気が充満しており、カビや雑菌の繁殖に適した環境となっているためです。
特に気温が20~35℃程度まで上がる夏場は、掃除を怠るとタンク内に大量の黒カビが発生します。

また、トイレタンク内が不潔な状態で洗浄レバーを回すと、雑菌やカビを含んだ水で排泄物を流すこととなり、便器内が汚れてしまいます。
トイレの清潔さを維持するために、便器内だけでなく、トイレタンク内の掃除も行いましょう。

トイレタンクに発生する主な汚れ

本項では、具体的な掃除方法を確認する前に、トイレタンク内に発生する汚れの種類を見ていきます。
トイレタンク内には、主に以下の3つの汚れが付着します。

トイレタンクに発生する主な汚れ

  • カルキ汚れ
  • カビ汚れ
  • ぬめり(バイオフィルム)汚れ

カルキ汚れ

カルキ汚れは、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が乾燥して、固まった跡のことです。
手洗い器やトイレタンク内の水分は蒸発して気体になりますが、ミネラル成分は固体として残り、やがてカルキ汚れとなります。

また、カルキ汚れは放置するとさらに固着し、除去しにくくなるのが特徴です。
トイレタンク内の部品に蓄積すると、動作不良を引き起こしたり、劣化や破損につながったりするおそれがあります。

カビ汚れ

トイレタンク内には常に水が溜まっているため、赤カビや黒カビが発生する場合があります。

赤カビの正体は、“ロドトルラ”という酵母菌の一種です。
ロドトルラは空気中に存在する菌で、皮脂やせっけんカスを養分とし、湿度の高い場所で繁殖します。
頑固な汚れではありませんが、繁殖スピードが速く、放置しているとすぐに広がってしまいます。
さらに黒カビの栄養源となるため、こまめな掃除が欠かせません。
一方、黒カビは赤カビよりも除去しにくく、雑菌やホコリなどを栄養源として次々と繁殖します。
そのような黒カビを放置してトイレを使用しつづけると、便器内に黒ずみが目立つようになります。

また、これらのカビの胞子を吸い込むことで、アレルギーや呼吸器系の病気を引き起こす可能性があるため、十分な注意が必要です。
健康被害を防ぐためにも、定期的な掃除を心がけましょう。

ぬめり(バイオフィルム)汚れ

トイレタンク内をはじめとする湿度の高い場所では、ぬめり汚れが発生します。

ぬめり汚れの原因は、バクテリアやカビなどの微生物の繁殖です。
微生物は、高温多湿な場所で活発になり、溜まった雑菌やホコリを栄養源として増殖します。

このようなぬめり汚れを防ぐためには、定期的な掃除だけでなく、換気で湿気を逃がすことも重要です。

トイレタンクの掃除方法

トイレタンクに発生する汚れの種類がわかったところで、本項ではカルキやカビ、ぬめり汚れを掃除する方法を解説します。
タンク上の手洗い器から洗剤を落とす手軽な方法と、蓋を外して内部を徹底的に掃除する方法を紹介しますので、汚れの程度に合わせて試してみてください。

トイレタンクのつけおき掃除

トイレタンク内の汚れが軽微な場合は、洗剤を投入するだけでも十分な効果が期待できます。
汚れが気になるときはもちろん、月に一度を目安に以下の方法を実践しましょう。

トイレタンクのつけ置き掃除を行う方法
使用する薬剤 掃除方法 注意点
酸素系漂白剤 酸素系漂白剤を40~50℃程度のお湯に溶かし、手洗い器から流し入れて、2~6時間ほど放置する 塩素系漂白剤は使用しない
重曹 大さじ1杯程度の重曹を手洗い器から投入し、6時間ほど放置する 放置しているあいだはトイレを使用できなくなる
トイレタンク専用の洗剤
(粉末タイプ) 粉末タイプの洗剤を手洗い器から投入し、記載の時間通りに放置する 用法・用量を確認する
トイレタンク専用の洗剤
(固形タイプ) トイレタンクの蓋を外し、固形タイプの洗剤を投入する トイレタンクの蓋を外す際は、落とさないように気をつける

トイレタンク内のカビや雑菌を除去するには、漂白剤が有効です。
ただし、つけ置き掃除を行う際は、塩素系漂白剤ではなく、酸素系漂白剤を使用してください。
塩素系漂白剤をトイレタンクに長時間つけておくと、陶器部分が傷む可能性があります。

一方、重曹には黒カビの成分であるタンパク質を分解する性質があり、消臭効果も期待できます。
なお、放置しているあいだはトイレを使用できなくなるため、外出時や就寝前などに行うのがおすすめです。

漂白剤や重曹のほか、タンク内を手軽に掃除する方法として、市販のトイレタンク専用の洗剤を使用するのも効果的です。
粉末タイプの場合、手洗い器から洗剤を投入する点は重曹と同じですが、投入してから1~2時間放置するだけで掃除が完了する洗剤もあり、長時間待つ必要がありません。
一方、固形タイプの洗剤を使用すると、洗浄レバーを回すたびにトイレタンク内が洗浄され、1~2か月程度効果が持続します。

トイレタンク内の掃除

トイレタンク内のカビが目立つ場合は、蓋を取り外して汚れを直接除去します。
この方法も月に一度実践することで、便器の黒ずみや悪臭を予防できます。

トイレタンク内を掃除する際は、以下の道具が必要です。

トイレタンクの掃除に必要な道具

  • マイナスドライバー(止水栓がドライバー式の場合)
  • ゴム手袋
  • トイレ用の中性洗剤
  • スポンジ
  • 掃除用ブラシ
  • 歯ブラシ
  • 乾いたタオル(複数枚)

必要な道具を準備できたら、掃除を始める前に止水栓を閉めて、タンクへの給水を止めます。
さらに、トイレのドアや窓を開けて換気扇を回し、清潔な空気を取り入れることも大切です。

準備が整ったら、トイレタンクの蓋を慎重に取り外します。
蓋が独立している場合は、持ち上げるだけで取り外すことができます。
一方、蓋とタンクがホースでつながっている場合は、接続部分のナットを反時計回りに回して外しましょう。

蓋を取り外したあとは、以下の手順でトイレタンク内を掃除します。

トイレタンク内を掃除する際の手順

  1. スポンジに中性洗剤を付ける
  2. トイレタンクの蓋の裏を掃除する
  3. トイレタンク内の部品を掃除する
  4. トイレタンクの内側の壁を掃除する
  5. タンクの蓋を元の位置に戻す

トイレタンクの蓋の裏を掃除する際は、中性洗剤を付けたスポンジで汚れを擦り落としたあと、濡れたタオルで洗剤を拭き取ります。
カビの発生を予防するためにも、蓋に付着した水分は乾いたタオルで十分に拭き取ってください。

トイレタンク内の取り外せる部品は浴室や洗面所に持っていき、スポンジや歯ブラシを使用して綺麗に洗浄します。
この際、樹脂製の部品を傷めることがないよう、酸性やアルカリ性の洗剤ではなく、中性洗剤を使用するのがポイントです。
ブラシで擦る際は力加減を調整して、部品が破損することのないように気をつける必要があります。

また、トイレタンクの底が汚れている場合は、一度洗浄レバーを回し、タンク内の水を抜いてから掃除しましょう。
タンクの底を隅々まで掃除するためには、柄の長い掃除用ブラシを使用するのがおすすめです。

トイレタンク内をひと通り掃除できたら、タンクの蓋を元の位置に戻して、止水栓を反時計回りに回します。
そのあと洗浄レバーを数回ひねってタンク内に給水し、便器内を流れる水に泡や汚れが見られなくなったら掃除は完了です。

トイレタンクの掃除で注意したいポイント

トイレタンクの掃除を行う際は、水漏れや破損を防ぐために、以下の4つのポイントに気をつけましょう。

トイレタンクの掃除で注意したいポイント

  • ポイント①止水栓を開けたまま掃除しない
  • ポイント②内蓋(中蓋)を取り外せるかどうかを確認する
  • ポイント③お湯を流す際は温度に気をつける
  • ポイント④洗剤は混ぜて使用しない

ポイント①止水栓を開けたまま掃除しない

トイレタンクを掃除する際は、止水栓を閉めてトイレタンクへの給水を止める必要があります。
止水栓が開いている状態でトイレタンクの蓋を取り外し、洗浄レバーを回すと、タンクから水が溢れて床が水浸しになってしまいます。
そのため、止水栓がハンドル式の場合は手で、ドライバー式の場合はマイナスドライバーで時計回りに回し、水流を止めましょう。

なお、一般的に止水栓は便器の後ろの床や壁に設置されていますが、見つけにくい位置に設置されている場合もあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

ポイント②内蓋(中蓋)を取り外せるかどうかを確認する

トイレタンクの内部には、内蓋(中蓋)が取り付けられていることがあり、機種によっては取り外せない場合もあります。
そのため、掃除の際には、トイレの取扱説明書やメーカーのホームページを見て、取り外せるかどうかを必ず確認してください。

なお、内蓋が取り外せないタイプのトイレタンクで水漏れなどのトラブルが発生した場合は、水道修理業者に依頼する必要があります。

ポイント③お湯を流す際は温度に気をつける

「カビ予防のため」「頑固な汚れを落とすため」といった理由で、トイレタンクに熱湯を流すことは控えましょう。

トイレタンクの陶器部分は熱湯への耐久性がないため、破損につながります。
くわえて、タンク内のゴム製やプラスチック製の部品は、熱湯がかかると変形するおそれがあります。

そのような事態を避けるためにも、トイレタンクにお湯を流す際は、40~50℃程度に調節することが大切です。

ポイント④洗剤は混ぜて使用しない

トイレタンクを掃除する際に洗剤を混ぜると、洗浄効果が低下するだけでなく、組み合わせによっては有毒ガスが発生するため非常に危険です。

掃除を効率的かつ安全に行うためには、各洗剤の用法や用量、注意事項を守って使用することが重要です。
なお、複数の洗剤を続けて使用する場合は、先に使用した洗剤を十分に洗い流し、拭き取ってから次の洗剤を投入しましょう。

トイレのトラブルならみんなの町の水道職人へ

トイレタンク内は湿度が高く、カビや雑菌の繁殖が活発になる傾向にあるため、定期的な掃除が必要です。

汚れが軽微な場合は、酸素系漂白剤やトイレタンク専用の洗剤を手洗い器から投入するだけで、十分な洗浄効果が期待できます。
カビの広がりが気になる場合は、トイレタンクの蓋を開けて汚れを直接除去します。
トイレタンク内を掃除する際は、止水栓の閉め忘れやタンクの蓋の扱いに注意しましょう。
そのうえで中性洗剤を使用して、細部の汚れまで隈なく落とすことが大切です。

なお、トイレタンクの掃除中に故障や異常に気付いた場合は、みんなの町の水道職人にご相談ください。
水道修理のプロがトラブルの原因を迅速に解明し、適切に修理いたします。

監修者

福田マネージャー

福田マネージャー

《略歴》

2018年に株式会社 N-Visionに入社し水道メンテナンス業務を行う。
業界歴は7年で現在年間600件ほどの対応を行う。つまり・水漏れのトラブル解決のプロフェッショナルです。
修理完了後も安心してご利用いただける環境づくりに努めております。
トイレ・つまりの水回りトラブルでお困りでしたら「みんなの町の水道職人」にお任せください。

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