水漏れのチェック・検査方法である漏水調査について知っていますか?水漏れは、いつどこの場所で発生するかわかりません。
水漏れが発生してしまうと、床や壁へのダメージはもちろん、水道料金も上がってしまいます。
そのため、水漏れを予防する一環として漏水調査をしておくことがポイントになります。
では、具体的にどのような項目・方法で調査されるのでしょうか?
そこで今回は、漏水調査の概要から、その必要性、費用などについて解説します。
目次
漏水調査とはどのようなもの?
漏水調査は、水漏れを確認する上で大切な検査です。漏水調査には、大きくわけて2つの調査方法があり、それぞれ料金などが異なります。
ただし、どちらの方法も音を頼りに調査をするため、水漏れの場所を特定しやすいというメリットがあります。では、主にそれぞれどのような特徴を持った調査方法なのでしょうか?
ここでは、2つの調査方法について解説します。
音聴法
音聴方は、音を聞いて水漏れの場所を判断する方法です。この音聴法にも細かく2種類の方法があり、水道メーターや止水栓に音聴棒をあてて検査する埋設管露出部音聴調査とこの埋設管露出部音聴調査で地中の水道管から水漏れの疑いがある際に用いられる路面音聴調査があります。
路面音聴調査では、周囲の雑音などと聴き比べるため、ノイズカット式の漏水調査器を用いて検査が行われます。
漏水探知法
漏水探知法は、あらかた水漏れの場所が特定できている際に、より詳しく把握するために用いられる調査方法です。
相関式漏水調査器と呼ばれる機器を導入し、漏水音が確認できた際に音を増強させて知らせてくれることで特定しやすくなります。
また、管路データを記録しながら調査するため、水漏れの経路が把握しやすいのが特徴です。
漏水探知法は、人の耳ではなく機械で水漏れを判断する要素が強いため、調査員のスキルや経験に左右されにくく、均一に水漏れ状態を判断してもらえるのが大きなメリットです。
調査にかかる費用はどのくらい発生する?
水漏れの経路や場所を特定できる便利な漏水調査ですが、調査に入る以上は料金が発生します。
ただし、漏水調査は、明確に料金が定められているのではなく、業者によって料金の幅があります。
導入する機器や人数によってもコストがかかってしまうため、調査を依頼する際には慎重に判断しましょう。
また、一戸建てやアパート、マンションなどの集合住宅など、住宅の構造に関係なく漏水調査は依頼できますが、比較的マンションの漏水調査の料金が高くなりやすい傾向にあります。
一戸建てで漏水調査を行う場合に比べて約2万円の料金の差があり、配管の構造も複雑なため、調査に時間がかかってしまうケースもあります。
そのため、業者に調査を依頼する場合は、調査実績や範囲を参考にして依頼するのがポイントです。
では、主に漏水調査にはどのくらいの料金がかかるのでしょうか?
ここでは、漏水調査にかかる費用について解説します。
音聴法の料金
音をベースに水漏れの場所を確認するため、担当者も調査にかかる時間も少なく済ませることができます。
費用相場は、約1万円から1万5,000円で調査を依頼できます。
ただし、詳しく場所を特定することが難しいため、気軽に水漏れについて相談したい場合におすすめです。
漏水探知法の料金
センサーを使用してより正確に水漏れを判断できるため、音聴法による調査よりも費用は高くなります。費用は約1万5,000円前後です。
しかし、ガス加圧を導入した漏水探知法だと、費用が2万円から3万円ほどに上がってしまうため注意しましょう。
ガス加圧によってより正確性が向上した調査が期待できるため、一度に特定から解消までカバーできるのが大きなメリットです。
目視で水漏れかどうかを特定する場合の料金
稀に、壁や床にシミがついているのを発見した際、本当にそれが水漏れによるものなのかわからないケースがありますよね。
そこで、場所の特定は難しくても、水漏れによる汚れかどうかを判断できる業者も存在します。
依頼の費用は約1万5,000円から2万円で依頼できます。
そのほかに発生する可能性のある料金
漏水調査自体には料金が発生しますが、漏水調査費用に関する保険に加入しているとその保険費用も発生します。
厳密に漏水調査そのものの保険があるわけではなく、火災保険などの補償の一つとして加入することが一般的です。
保険には限度額があり料金にも幅がありますが、マンションなどの集合住宅では、水漏れが発生してしまうと近隣住民に迷惑をかけてしまう可能性も考えられるため、漏水調査の保険を適用しておくと安心です。
自分で漏水調査をする具体的な方法
漏水調査は、直接目で見て確認できる水漏れではない場合に用いられるため、作業自体が難しいケースも多く、専用の機器の扱いや知識も要します。
しかし、漏水調査は、簡易的な方法であれば自分でも確認することができます。自分で水漏れの原因が確認できれば、その後業者に依頼したとしても料金を抑えられるかもしれません。
水漏れの可能性のある場所を端から確認していくと時間がかかってしまうので、水道が通っていそうな場所、水漏れの疑いがある場所を絞って調査することがポイントです。
手軽にチェックする方法の一つに、トイレやお風呂場などの水回りにおける床や壁のシミを確認する方法があります。
さらに、トイレではトイレタンク、お風呂場では蛇口付近やシャワーヘッドなど確認すべき箇所がそれぞれあります。蛇口の接続部分の緩みによる水漏れやパーツの劣化による水漏れは、普段生活している中だと気づきにくいものです。
水漏れは、屋内の水回りだけでなく、屋外の水栓でも発生する恐れが考えられます。屋外に設置されている水栓は、使用頻度が少なく、目で見て確認することも多くありません。
そのため、自宅の庭に水栓が設置されている場合は、その水栓の周囲も同時に確認しておきましょう。
また、自宅の水道メーターのチェックも有効な方法です。針の動きを確認し、水を使用していない時に針が動いている場合は水漏れの可能性が考えられます。
水道メーターには、直読式タイプと円読式タイプがありますが、どちらも針を基準に水漏れが確認できます。水道メーターを参考にする場合は、止水栓や水道の元栓を閉めてから確認する方が確実で正確です。
まとめ
この記事では、漏水調査の概要から、その必要性、費用などについて解説しました。漏水調査は、専門のスキルや知識、機器を必要とするため、自分で同じ方法で調査することは困難です。
しかし、実際に水漏れが発生してから漏水調査をしようとすると、その間に水漏れの被害が拡大してしまうので、漏水調査よりも水漏れの対処が優先になります。
そのため、異音や水の使用時に違和感を覚える場合は、なるべく早く漏水調査をしておくのがおすすめです。
自分で水漏れに対してできる予防や対処は、目で見て確認できる範囲に限られます。大規模な修理が発生しないようにするためにも、定期的に漏水調査を行い、トラブルを未然に防止しましょう。