「お風呂の栓を抜いたときの排水溝の水の流れが悪いのはなぜ?」
「シャワー浴びていたら気づいたら床が洪水状態になっていた!」
「パイプユニッシュでも効かないってどういうこと?」
というような状況になってしまった方もいるのではないでしょうか。
水はけの悪さは急激に起きることはなく、じわじわとその症状があらわれるまでに状況が悪化し続けています。
お風呂の排水溝が具体的に、水はけが悪くなる状況が進むとはどういうことなのでしょうか。
本記事では、排水溝の流れが悪い原因や解消法、パイプユニッシュが効かない場合の原因について解説します。
目次
お風呂の排水溝の流れが悪い原因は?
お風呂の排水溝の流れが悪くなる原因は、以下の3つです。
- 1.原因1:髪の毛
- 2.原因2:石鹸カスや皮脂汚れ
- 3.原因3:アクセサリー類
では、ひとつずつ解説します。
原因1:髪の毛
水の流れが悪くなる原因のひとつ目は髪の毛です。
髪の毛は水で溶けないため、排水溝へ流れてしまうとたまり続けてしまいます。
それにより、徐々に排水溝のヘアキャッチャーや目皿がふさがってしまい、水の通りが悪くなるのです。
よって、水を流してくれる排水溝に髪の毛がふたをしている状態になっています。
原因2:石鹸カスや皮脂汚れ
水の流れが悪くなる原因の2つ目は、石鹸カスや皮脂汚れです。
石鹸カスや皮脂汚れが排水溝で溜まった状態で放置されると、雑菌が繁殖してぬめり汚れを発生させます。
ぬめり汚れがさらに増えると、徐々に排水溝が塞がれ、水の流れが悪くなってしまいます。
もうひとつのメカニズムとして、すでに溜まっている髪の毛にくっつきさらにスキマをなくし、水の通りを悪くさせることも水が流れなくなる原因の1つです。
基本的に、石鹸カスや皮脂汚れは排水溝に溜まらず、流れていくことがほとんどです。
しかし、石鹸カスの場合は、大きさによっては目皿を通過できないため溜まることがあります。
また、サイズにかかわらず、既に髪の毛が溜まっている場合は、髪の毛に引っかかるため排水溝に溜まってしまいます。
原因3:アクセサリー類
水の流れが悪くなる原因3つ目はアクセサリー類です。
アクセサリー類を排水溝に流してしまうと、目皿やヘアキャッチャーを通過したとしても、溶けない素材であるため、つまって水の流れをせき止める原因となります。
たとえば、以下のアクセサリー類を落とすことが多い傾向です。
- 1.ピアスまたはピアスのキャッチ
- 2.イヤリング
- 3.指輪
- 4.ヘアピン
- 5.ヘアゴム
また、アクセサリー類以外にも、ケガで絆創膏を貼ったままお風呂に入り、水に濡れて剥がれ、いつの間にか排水溝へ流れている場合もあるでしょう。
排水溝の構造を知っておこう
排水溝の流れが悪い状況を良くする方法を紹介する前に、まず浴室の排水溝の構造を知っておきましょう。
掃除をしたり、つまらせているものを除去したりするためには、どのような構造になっているのかを知っているほうが安全に対処できます。
水の流れを良くしようとして破損させたり故障させたりすると修復がむずかしくなってしまうため、しっかり目を通しておきましょう。
浴室の排水溝
現在主流のユニットバスでは、浴槽内と洗い場に排水溝がついています。
排水溝自体は別々に分かれていますがなかで繋がっており、途中でひとつのパイプになって下水へ水が流れるようになっています。
排水トラップの種類
排水トラップには大きくわけて「ワントラップ」と「ドラムトラップ」の2種類あります。
ワントラップは排水溝のなかにあるお椀がひっくり返った状態ではめ込まれているものです。
ドラムトラップは、排水溝のなかにある、水を貯めておけるものです。
ドラム缶型になっているため、たくさんの量を貯水できます。
このふたつの排水トラップがしっかり機能しているため、下水特有の悪臭が上がってこなかったり、虫が上がってこなかったりするのです。
水回りにおける快適な環境は、ワントラップとドラムトラップのおかげといっても過言ではないでしょう。
お風呂の排水溝の流れが悪いときの解決方法は5つ
お風呂の排水溝の流れが悪いときに試していただきたい解決方法を5つ紹介します。
具体的な方法は以下です。
- 1.【解決方法1】ラバーカップを使用する
- 2.【解決方法2】真空式パイプクリーナーを使用する
- 3.【解決方法3】重曹とクエン酸を使用する
- 4.【解決方法4】パイプユニッシュを使用する
- 5.【解決方法5】ワイヤーブラシを使用する
では、詳しく解説します。
【解決方法1】ラバーカップを使用する
ひとつ目は、ラバーカップを使用した解決方法です。
ラバーカップは、排水管内でつまったものを押し流して水が流れるようにしてくれる便利アイテムです。
トイレで使用するイメージが強いと思いますが、浴室の排水溝にも使えます。
ラバーカップで解決できるものは、髪の毛のつまり、石鹸カスや皮脂汚れのつまりです。
流すと故障の原因となるアクセサリー類のつまりには使用しないでください。
使い方は、カップで排水溝の穴を覆い、ゆっくり押して一気に引き抜く動作を繰り返し行うだけです。
動作自体は簡単にできますが、少し力が必要です。
【解決方法2】真空式パイプクリーナーを使用する
ふたつ目は、真空式パイプクリーナーを使用した方法です。
ラバーカップのようなアイテムですが、使用方法は簡単なので誰でも使いやすいです。
また、この真空式パイプクリーナーで解決できるものは、髪の毛のつまり、石鹸カスや皮脂汚れのつまりになります。
ラバーカップ同様、流すと故障の原因となるアクセサリー類のつまりには使用しないでください。
使い方は、カップで排水溝の穴を覆い、ハンドルを下げたり上げたりする動作を繰り返すだけなのでシンプルです。
【解決方法3】重曹とクエン酸を使用する
3つ目は、重曹とクエン酸を使用した方法です。
重曹とクエン酸の組み合わせは、排水溝に発生したヌメリ汚れやつまった汚れをきれいに除去できます。
重曹とクエン酸を使った掃除方法は、排水溝に重曹を撒き、クエン酸とお湯をかけて発砲させて30分ほど放置するだけです。
30分経過したらきれいに洗い流し、汚れがきれいに取れているかチェックしましょう。
ゴシゴシ洗いをする時間をかけられない忙しい方も、簡単に掃除できるのでおすすめです。
【解決方法4】パイプユニッシュを使用する
4つ目はパイプユニッシュを使った方法です。
パイプユニッシュは、排水溝に溜まった汚れを溶かしてくれる洗剤なので、水の流れが悪い状況を改善したい場合に適しています。
溶かせる汚れは、髪の毛や石鹸のカス、皮脂汚れです。
ただし、どれだけ濃度が高くても金属類は溶かすことはできないので注意してください。
使用方法は製品によって異なります。
そのため、容器の説明書きの内容を守って使用してください。
【解決方法5】ワイヤーブラシを使用する
5つ目は、ワイヤーブラシを使用した方法です。
ワイヤーブラシは、排水溝というよりも排水管に原因がある場合に効果的です。
具体的には、髪の毛の塊を排水管につまらせているケースで効果が発揮されます。
ただし、指輪やネックレスなどの流してはいけないものには使用しないでください。
使い方は、ワイヤーブラシのブラシ部分を排水管に入れていき、つまらせているものに接触したら削るというようなイメージでブラシを回転させていきます。
どうしても改善されない場合は、つまらせている塊が硬かったり大きかったりする可能性があります。
そのような場合は自力で解消するのは難しいため、業者に依頼して直してもらいましょう。
お風呂の排水溝のつまりにパイプユニッシュが効かない原因は?効果的にする方法も紹介
お風呂の排水溝のつまりにパイプユニッシュが効かない原因、効果的にする方法を紹介します。
パイプユニッシュで解決できなかった方は参考にしてください。
パイプユニッシュが効かない原因4つ
パイプユニッシュが効かない原因は以下の4つです。
- 1.使い方が間違っている
- 2.液が汚れに届いていない
- 3.汚れが硬く固まって溶けない
- 4.溶かせない種類の汚れが原因でつまっている
ひとつずつ解説します。
使い方が間違っている
パイプユニッシュが効かない原因として、使い方が間違っていることが考えられます。
パイプユニッシュに限ったことではありませんが、正しい方法で使用しなければ効果は発揮されません。
たとえば、放置時間が短すぎると十分に溶かせないため汚れは残ったままになります。
液が汚れに届いていない
パイプユニッシュが効かない原因として、液が汚れに届いていないことが考えられます。
たとえば、最初に取り除ける汚れをそのままにした状態でパイプユニッシュを使用すると、肝心な排水溝に汚れが届かず汚れを落とせません。
汚れが硬く固まって溶けない
パイプユニッシュが効かない原因として、汚れを放置しすぎて汚れが硬く固まっていることが考えられます。
しかし、これは一度では除去しきれないだけであり、数回使用すれば徐々に溶けていきます。
ただし、完全に除去するのは難しいケースもあるため、複数回使って掃除しても溶けない場合は業者に依頼したほうが良いでしょう。
溶かせない種類の汚れが原因でつまっている
パイプユニッシュが効かない原因として、溶かせない種類の汚れが原因でつまっていることが考えられます。
パイプユニッシュで溶かせるのは、髪の毛や皮脂・石鹸カス汚れです。
詰め替え容器の切り口の破片、ヘアゴム、アクセサリーなどには効果がありません。
効果的にする5つの方法
パイプユニッシュを効果的にする方法を5つ紹介します。
排水口の蓋・ヘアキャッチャーなどは外しておく
パイプユニッシュを使用する前に、排水口の蓋・ヘアキャッチャーなどは外しておきましょう。
液剤をしっかりと排水管の奥まで届かせるための工程です。
取れるゴミは取り除いておく
排水溝の目皿に溜まっているゴミは手で取れるので、取れるゴミはゴム手袋を使い、あらかじめ除去しておきましょう。
そうすることで、排水溝や排水管の汚れにしっかりと液剤をかけ、汚れを効率良く溶かしていけます。
浴槽内の排水溝にも注入する
浴槽内の排水溝も水の流れが悪いときは、浴槽内の排水溝にもパイプユニッシュをかけ回しましょう。
このとき、もし髪の毛などのゴミが見えたら取り除いてください。
使用量を目的に応じて変える
多く使用するほど効果が高くなるわけではないため、記載されている使用量に合わせましょう。
パイプユニッシュは、汚れに応じて目安量が書かれています。
つまりの予防・消臭は1目盛り、ヌメリ汚れの除去は2目盛り〜3目盛り、つまりの解消は4目盛り〜5目盛りを目安に使用しましょう。
多めの水を用意して一気に流す
パイプユニッシュの放置時間が経過したら、多めの水で一気に流しましょう。
高圧洗浄のように水圧は非常に高い圧力がかかるため、その作用を利用して汚れを除去するのが目的です。
お風呂の排水溝のつまりを解消するときの注意点
お風呂の排水溝のつまりを解消するときの注意点を4つお伝えします。
安全のためにも守っておきましょう。
注意点1:洗剤の放置時間を守る
洗剤の放置時間を守らないと排水管や排水溝を劣化させることになります。
どの洗剤を使用するにしても、目安の放置時間は厳守しましょう。
注意点2:熱湯を流さない
熱湯を流すと金属部分をサビさせてしまいます。
一度サビると劣化が進むのが早くなり、最悪の場合腐食することもあるため、60℃を超える熱湯は使用してはいけません。
注意点3:洗剤を使うとき混ぜてはいけない成分を把握しておく
洗剤には中性・アルカリ性・酸性の性質があり、混ぜてはいけない組み合わせが存在します。
たとえば、酸性と塩素系を混ぜると毒性ガスが発生し、非常に危険です。
そのため、必ず混ぜてはいけない成分を把握しておきましょう。
注意点4:重症のつまりは対処を控える
重症のつまりは無理に自分で対処せず、プロに相談してください。
重症の場合は専門的な道具を使用してつまりを解消しなければならないためです。
お風呂の排水溝のつまり予防法もチェック
お風呂の排水溝のつまりを予防するためには、とにかく掃除が重要です。
- 定期的にパイプクリーナーを使う
- 排水溝にゴミ取りシートを貼り付ける
- こまめにヘアキャッチャーを交換
といった方法を取り入れ、日頃から清潔な環境を維持していきましょう。
このような予防方法を実践することで、つまりを未然に防ぐことができます。
まとめ
お風呂の排水溝の流れの悪さは、髪の毛、皮脂・石鹸カス汚れの蓄積、溶けない固形物のつまりが原因です。
解消方法は原因によって異なり、汚れの場合は掃除で対処できますが、溶けない固形物のつまりは基本的にプロに依頼して除去してもらうのがおすすめです。
いつまでもお風呂の水の流れをスムーズなままでキープするためには、こまめな日々の掃除が大切です。
掃除が簡略化できるグッズもあるので、うまく活用して楽にきれいにする方法を実践していきましょう。
みんなの町の水道職人では、キッチンや洗面台、お風呂など水回りのつまりトラブルの相談を受け付けています。
丁寧に調査をして原因を突き止め、確かな技術で修理や交換を行います。
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