排水口に注いだパイプクリーナーを長く放置すると逆効果?正しい使い方を解説【水道職人:プロ】|みんなの町の水道職人

排水口に注いだパイプクリーナーを長く放置すると逆効果?正しい使い方を解説【水道職人:プロ】

排水口の流れが悪いときや、手の届かない奥の汚れが気になるときに便利なのが、市販の液体パイプクリーナーです。
髪の毛や皮脂、油汚れなどを溶かして落とせるため、普段の掃除に取り入れている方もいるでしょう。

ただ、しっかり汚れを落としたいからといって、長く置けばよいわけではありません。
製品に書かれた時間を超えて放置していると、せっかく落とした汚れなどが原因となって、さらにつまりを悪化させてしまうケースもあります。
効果を最大限引き出すためには、使う量やタイミングだけでなく、水で流すまでの放置時間もしっかり守ることが大切です。

そこで今回のコラムでは、パイプクリーナーを長く放置しないほうがよい理由や、正しい使い方、つまりが解消しないときの対処法などについて整理しながら順番に解説したいと思います。

パイプクリーナーを長く放置しないほうがよい理由

パイプクリーナーは、長く置けばそのぶん汚れが落ちやすくなる、というものではありません。
汚れがひどいと時間を延ばしたくなるかもしれませんが、表示された時間を過ぎても、洗浄効果が高まるわけではないんです。

それどころか、長く放置するとせっかくはがれたり溶け落ちた汚れが排水管の中で再度塊になり、水の通り道を余計にふさいでしまうこともあります。
汚れを落とすためには、薬剤を働かせるだけでなく、最後に十分な水で洗い流すところまで行うことが大切です。

また、排水口まわりの部品への影響にも気をつけたいところです。
洗剤の種類や部品の素材によっては、薬剤が長く触れたままになると、金属部分が変色したり、部品が傷んだりするおそれがあります。
汚れを落とすための掃除で逆に設備を傷めてしまわないよう、放置時間に加えて、使用できる場所や素材についても確認しておくと安心です。

このように、パイプクリーナーは時間が経てば経つほどよく効くというものではありませんので、自己判断で一晩置いておくなどせず、製品に書かれた時間を守って、時間が来たらしっかり水で流すようにしてください。

他の家事をしているうちに流し忘れてしまっていたといったケースもよくありますので、薬剤を注いだタイミングでタイマーをセットしておくと、時間を管理しやすくおすすめです。

パイプクリーナーの正しい使い方

パイプクリーナーは、製品によって使う量や放置時間が異なります。
買い替えたときなど、以前と同じ感覚で使う前に、必ずラベルを確認するようにしてください。

基本的な使用手順についても改めて確認しておきましょう。

  • 窓を開けるか換気扇を回し、ゴム手袋を着ける
  • 排水口のフタやゴミ受けを外し、手の届く範囲の髪の毛やゴミを取り除く
  • 製品に書かれた量の薬剤を、排水口へゆっくり注ぐ
  • 表示された時間だけ置く
  • 十分な水を流して、薬剤と汚れを洗い流す

先にゴミ受けの髪の毛やゴミを取り除いておくのは、洗浄成分を排水管の奥の汚れまで届かせるためです。
ゴミが残ったままだと、そこで薬剤が反応してしまい、肝心の排水管の中まで行き渡りにくくなります。

また使う量を確認するときは、何のために使うのかにも注目してみてください。
同じ製品でも、つまりの予防や悪臭対策に使う場合と、流れの悪さを改善したい場合とでは、使用量が分かれていることがあります。
多ければよく効くというわけではありませんので、汚れが気になるからと自己判断で増やさず、目的に合った量を使いましょう。
汚れがひどい場合は、製品の案内に従って、十分に水で洗い流してから再度使用する方がよいでしょう。

流すときは、薬剤が排水管に残らないように少し多めの水を使うようにし、熱湯は避けましょう。
熱湯は樹脂製の排水管を傷めることがあるうえ、薬剤と反応して思わぬトラブルにつながるおそれもあります。

パイプクリーナー使用時のNG行動

手軽に使えるパイプクリーナーですが、使う際の注意点についても触れておきましょう。
安全に掃除を進めるために、次のような使い方は避けてください。

ほかの洗剤と混ぜない

塩素系のパイプクリーナーは、酸性の洗剤やクエン酸、お酢などと混ざると、有害なガスが発生するおそれがあります。
これだけでは落ちなかったから……と、別の洗剤を続けて使用するのは絶対にやめてください。

また、排水口に設置するタイプのぬめり取り剤などにも、併用できないものがあります。
普段置いている場合は、パイプクリーナーの注意書きを確認し、取り除くなどの対応をしてから使いましょう。

熱湯で流さない

油汚れには熱いお湯が効きそうに感じますが、薬剤を洗い流すときは基本的に水を使うようにしてください。
塩素系の製品に熱湯を注ぐと、成分が急激に分解され、効果が弱まったり有害なガスが発生するおそれがあります。

水で流すよう指定されている製品は、必ずその案内に従いましょう。

素手で扱わない

少し注ぐだけでも、薬剤が手にはねたり、容器の口から垂れたりすることがあります。
基本的にはゴム手袋などを着用し、製品の指示に従って保護メガネなども使うようにしてください。

また排水口内の汚れや奥の状況を見ようと、顔を近づけすぎたりする行為も危険ですので避けましょう。

万が一、薬剤が目に入ったときは、絶対にこすらずできるだけ早く流水でしっかりと洗い流し、異常を感じない場合でもすぐに眼科を受診してください。

用途に合わない場所には使わない

同じ排水まわりとは言っても、どこにでも使えるわけではありません。
製品によっては、一部の金属部品やディスポーザーなどへの使用が禁止されているケースがあります。

また、髪の毛や油汚れを落とすための製品の場合は、トイレットペーパーなどによるつまりに対しては十分な効果が期待できません。
使いたい場所や汚れの種類が、きちんと製品の用途と合っているか確認しておきましょう。

水が引かない状態では薬剤を追加しない

シンクや洗面ボウルの水がまったく引かない場合などに、早く流したいからと薬剤を次々に足すのは避けてください。
薬剤を含んだ水が残っていると、水を流したり道具を使ったりした際に飛び散り、皮膚や目に付着するおそれがあります。

また、長時間薬剤と接触していると、排水口まわりの部品などにも影響が出てしまう場合もあります。

すでに薬剤を入れた状態で水が流れなくなった場合は、無理にかき回したり、水を足し続けたりせず、基本的には専門業者に相談するようにしてください。

つまりが解消しないときの対処法

パイプクリーナーを使っても流れが戻らないときは、薬剤だけでは取り除けないものがつまっていたり、排水管の奥に汚れがたまっていたりする可能性があります。
自己判断で量や放置時間を増やしたりせず、排水口の状態を確かめてから、次の対処を考えましょう。

排水の流れが悪くなる原因については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

関連記事:排水の流れが悪いのはなぜ?自身でできる解消法を紹介

排水口の部品に残った汚れを取り除く

事前にゴミ受けを掃除していたとしても、その下の部品内などに髪の毛やぬめり汚れが残っていることがあります。
使用した薬剤を十分に水で洗い流せていることを確認したうえで、掃除のために外せる部品を取り外してみましょう。

筒状やお椀状の部品の裏側など、普段は見えないところに汚れがたまっているケースもよくあります。
ゴム手袋などを着け、手の届く範囲の汚れをブラシなどで取り除き、部品を元どおりに戻してから、少しずつ水を流してみてください。

ただし、水が引かずに薬剤が残ってしまっている状態の場合は、部品を外したりブラシを入れたりせず、ただちに専門業者へ相談しましょう。

ラバーカップ(スッポン)を使う

軽度のつまりであれば、ラバーカップで流れが戻ることもあります。
ただ、設備によっては使用を控えるよう案内されている場合もあるため、まずは取扱説明書やメーカーの案内を確認してください。

ラバーカップが使用できるタイプの設備で、薬剤なども十分に洗い流せている場合は、次の手順で作業を進めてみてください。

  • 周辺をタオルなどで保護し、カップが浸かる程度の水をためる
  • カップを排水口に密着させ、ゆっくり押してから力を入れてぐっと引く
  • 数回繰り返し、水の流れが戻ったか確認する

ラバーカップは、強く押し込むというよりも、引くときに力を使うのがポイントです。
洗面台の場合で、水があふれるのを防ぐ穴(オーバーフロー穴)がある場合は、そこを濡らした布などでふさいでおくと、圧が逃げにくくなってより効果的です。

なお、キャップやおもちゃなどを落とした場合は、奥へ押し込んでしまう可能性があるためラバーカップは使わないほうがよいでしょう。
薬剤がきちんと流れたかどうか判断できない場合も、無理に試すのは避けてください。

改善しない場合は専門業者へ相談する

手の届く範囲を掃除しても改善しないときは、見えない場所に原因がある可能性が高くなります。
特に、次のような状態であれば、ご自身での作業を続けず専門業者へ相談してください。

  • 水がまったく引かない
  • キッチンやお風呂など、複数の排水口で流れが悪い
  • ゴボゴボという音や下水の臭いが続く
  • キャップやおもちゃなどの固形物を流してしまった

特に、複数の排水口で症状が出ている場合は、排水が合流する先の管や、屋外の排水桝につまりがある可能性も考えられます。
こうした場合は、原因のある場所や配管の状態を調べ、高圧洗浄など専門的な方法を検討する必要があります。

相談する際は、症状のほか、使用したパイプクリーナーの名前や使用量、放置した時間などもできるだけ伝えておきましょう。
薬剤が残っている可能性を含めて、作業前に状況を把握してもらえます。

なお、管理会社や大家さんがいる場合は、ご自身で業者を手配する前に必ず連絡しておきましょう。
指定の修理業者が決まっていたり、管理会社側で手配してくれたりすることもありますので、まずは今の状況を伝えて、その後の対応を確認してください。

パイプクリーナーは表示に沿った適切な使い方を

パイプクリーナーは、長く放置するほど効果が高まるものではありません。
しっかり汚れを落としたいときこそ、製品に書かれた量と時間を守り、最後は十分な水で洗い流しましょう。
普段からゴミ受けの髪の毛や食べかすを取り除いておくことも、つまりの予防につながります。

正しく使っても流れが戻らない場合は、薬剤だけでは取り除けないものがつまっていたり、排水管の奥に原因があったりするかもしれません。
無理に作業を続けず、専門業者による点検を依頼することをおすすめします。

私たち「水道職人」は、水道局指定工事店として、キッチンやお風呂、洗面所の排水口のつまりから、排水管の高圧洗浄まで、水のトラブルに幅広く対応しています。
どこがつまっているのか分からない、自分で対処できるか判断がつかないという場合でも構いません。
お見積りは無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

※本記事でご紹介している方法は、一般的な対処法の例です。
作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。

監修者

朝長 大輔

主任

朝長 大輔

《略歴》

弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを履行し、数多くの現場を経験することで実践的なスキルや最新の技術に関する知識を身に付けてまいりました。
コラムではこれまでの経験から深い理解と実践的なノウハウをもとに水道メンテナンスに関する専門的な知識を広く普及させることを目指しています。
屋外の水回りトラブルでお困りでしたら「みんなの町の水道職人」にお任せください。

《保有資格》

給水装置工事主任技術者

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