梅雨や冬の時期は洗濯物が乾きにくく、どうしても部屋干しの回数が増えてしまいます。
この時期に気になるのが、「生乾き臭」と呼ばれる独特のニオイです。
実はこのニオイ、洗濯物そのものだけではなく、見落としがちな“排水”の問題も関係していることをご存じでしょうか。
今回は、生乾き臭の原因とされる排水トラブルの影響や、予防法、洗濯空間を快適に保つコツをご紹介します。
部屋干しでも気持ちよく洗濯できる環境づくりの参考にしてください。
目次
生乾き臭の原因はどこにあるのか
生乾き臭の正体は、モラクセラ菌を主とした雑菌の繁殖によるニオイです。
洗濯直後の衣類にわずかに残った皮脂やタンパク質などの汚れをエサに、湿った状態で雑菌が繁殖し、あの嫌なニオイを発生させます。
部屋干しでは風通しが悪く、湿気がこもりやすくなるため、乾燥に時間がかかります。
結果的に雑菌の繁殖時間が長くなり、ニオイが発生しやすくなるのです。
ここで見落としがちなのが、洗濯機の排水口や排水ホースの汚れです。
排水まわりが汚れていると、排水中に逆流した雑菌やカビが洗濯機内部に入り込み、洗濯物にも再付着してしまいます。
見えない場所にあるため気づきにくいですが、これが生乾き臭を悪化させる隠れた原因となっています。
関連記事:洗濯物の生乾き臭を防ぐには?今日からできる対策と原因を徹底解説【水道職人:公式】
排水トラブルが生乾き臭を引き起こす理由
洗濯機の排水口は、洗剤カスや繊維くず、皮脂汚れなどがたまりやすい場所です。
これらが排水トラップやホースの内部で腐敗分解されることで、悪臭やぬめりの原因になります。
とくに湿度の高い季節は、雑菌が増殖しやすいため、排水口の汚れからくる悪臭が強くなります。
このニオイが、洗濯機を通じて洗濯物に移ってしまうこともあるのです。
さらに、排水ホースのつまりが起こると、排水がスムーズに流れなくなり、洗濯槽内に逆流するリスクもあります。
逆流した排水には雑菌やカビが多く含まれており、これが洗濯物に触れることで再びニオイの原因となるのです。
排水トラブルが発生していても、初期段階では目に見えにくいため、トラブルが起こっていることに気がつきにくい傾向があります。
このような場合、洗濯物のニオイがヒントになることもあるのです。
いつも同じ洗剤を使っていて、洗濯方法も変えていないのにニオイが発生し出したときは、排水まわりのチェックをした方がよいでしょう。
洗濯機まわりの排水チェックポイント
排水によるニオイを防ぐには、定期的なチェックと掃除が欠かせません。
本項では、ご家庭でできる主な点検ポイントをご紹介します。
- 洗濯機の排水トラップの状態
排水トラップとは、排水口と排水管の接続部にある、封水と呼ばれる水をためておく構造のことです。
ここにゴミや髪の毛がたまると悪臭の原因になります。
- 排水ホースの中のつまりや劣化
ホースの内側には衣類の繊維くずや洗剤カスが付着しやすく、黒カビが発生している場合もあります。
変色や異臭がある場合は交換をご検討ください。
- 排水口まわりのぬめりや汚れ
排水口のカバーを外し、内部を掃除してみましょう。
ブラシでこすり洗いし、熱めのお湯や、重曹、クエン酸で除菌するのも効果的です。
- 排水の流れが悪くなっていないか
排水時にゴボゴボと音がしたり、排水が遅いと感じたら、つまりのサインです。
これらのチェックを定期的に行うことで、生乾き臭の根本的な原因を断つことができます。
排水口の掃除方法とおすすめの頻度
洗濯機の排水口掃除は、1~2か月に1度を目安に行うのが理想です。
とくに梅雨や夏場など、洗濯の頻度が高くなる時期はこまめな掃除を心がけましょう。
【排水口の掃除方法】
- 洗濯機の電源を切り、給水と排水を止める
- 排水口のカバーを外し、髪の毛や繊維くずを取り除く
- 重曹1/2カップを排水口に入れ、さらにクエン酸を1/2カップ加えて発泡させる
- 30分ほど放置し、ぬるま湯で流す
- 必要に応じてパイプ用のブラシで内部を掃除する
排水ホースの取り外しが可能な場合は、ホースの中もブラシや洗浄剤で洗いましょう。
取り外しが難しい場合や汚れがひどい場合は、みんなの町の水道職人などの水道修理業者に依頼するのも一つの手です。
また、3年に1度程度の頻度で、みんなの町の水道職人などの水道修理業者に、高圧洗浄による排水口のディープクリーニングを依頼することもおすすめです。
洗濯物のニオイを防ぐための日常の工夫
排水まわりの掃除と合わせて、洗濯物自体の乾かし方や洗濯後の洗濯機の取り扱いにも注意を払いましょう。
日常のちょっとした工夫で、生乾き臭の発生を大きく減らせます。
- 洗濯機のフタを開けて乾燥させる
- 洗濯槽クリーナーを使って洗濯槽の定期クリーニングを行う
- 雑菌の繁殖を防ぐため、洗濯後はすぐに干す
- 干すときは間隔を空けて風通しを良くする
- サーキュレーターや除湿機を活用する
- 除菌効果のある洗剤や柔軟剤を使う
また、タオル類など厚手のものは、乾きにくい部分からニオイが発生しやすいため、乾燥機や浴室暖房乾燥機を活用することも有効です。
水道修理業者への依頼を検討するタイミング
ご家庭での掃除や対策を行ってもニオイが改善しない場合は、排水管内部のつまりや配管不良が起きている可能性があります。
その場合は、みんなの町の水道職人などの水道修理業者への相談が安全です。
洗濯機の移動や配管の分解が必要になるケースでは、無理な作業によって水漏れや破損を招くおそれもあります。
「排水口から水が逆流する」「洗濯中に異音がする」「下水のようなニオイがする」といった症状が出ている場合には、早めの点検をおすすめします。
各自治体から指定を受けた指定給水装置工事事業者であれば、安心して相談できるでしょう。
みんなの町の水道職人は、指定給水装置工事事業者の指定を受けた水道修理業者です。
排水口のクリーニングやつまりの解消だけではなく、給水設備に関する施工も行えるため、お気軽にご相談くださいませ。
部屋干しのストレスを減らすために
生乾き臭は、洗濯物の見た目には現れにくい分、生活の質に大きく影響する問題です。
ニオイの原因が衣類の汚れや洗濯機内部だけではなく、排水トラブルにも関係していることを理解しておくことが重要です。
とくに湿気の多い季節は排水環境の影響が大きくなるため、ニオイが気になる方は排水口や排水ホースの状態を一度確認してみてください。
定期的な掃除と、洗濯方法や干し方の工夫を取り入れることで、部屋干しでも快適な洗濯空間を保つことが可能です。
部屋干しが当たり前の季節でも、気持ちよく洗濯物を着るために、今日からできるひと手間で、生乾き臭知らずの快適な暮らしを目指してみましょう。