
「キッチンの排水口からボコボコと音がする…」こんな経験をされた方は多いのではないでしょうか。排水口から聞こえる不気味な音は、時として深刻な問題のサインである場合があるので要注意です。
この記事では、キッチン排水口から聞こえる異音の原因と対処法について、水道修理のプロの視点から詳しく解説します。異音の種類によって対処法は異なり、中には早めの修理が必要なケースもありますので、日常的なメンテナンス方法から業者に依頼すべき症状まで、具体的な解決方法をご紹介していきます。
排水口の異音でお困りの方は、ぜひ最後までお読みください。
キッチン排水口の基礎知識

キッチンの排水口は、私たちが毎日使う大切な水回り設備です。しかし、その仕組みや役割について詳しく知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。
排水口の基本的な構造と役割を理解することで、異音の原因や対処法がより明確になり、適切な日々のお手入れ方法も見えてきます。まずは基礎知識から押さえていきましょう。
キッチン排水口の仕組みと構造
キッチンの排水口は、上から「フタ」「ゴミ受け」「排水トラップ」「排水管」という順番で構成されています。それぞれの部品には重要な役割があります。
フタとゴミ受け
最上部にあるフタは、安全性と見た目を考慮して設置されています。その下のゴミ受けは、食べ物の残りカスや異物が排水管に流れ込むのを防ぐのが大きな役割です。
排水トラップ
U字型の管になっており、常に水をためておくことで下水から臭気や害虫が上がってくるのを防いでいます。この部分を「封水」と呼び、排水システムの中で最も重要な役割を果たしています。
排水管
一般的に直径5cm程度で、徐々に太くなりながら建物の主管に接続され、最終的に下水道へとつながっています。排水管の内部は、水の流れをスムーズにするため、特殊な加工が施されています。
知っておきたい!排水口の役割
キッチン排水口の主な役割は、使用した水を下水道へ流すことですが、それだけではありません。実は複数の重要な機能を同時に果たしています。
固形物の除去機能
ゴミ受けが汚れや残飯などの固形物を受け止めることで、排水管のつまりを防ぎます。特に細かい食材カスや油分は、排水管の寿命に大きく影響するため、この機能は非常に重要です。
臭気と害虫の防止
排水トラップの封水により、下水からの悪臭や害虫の侵入を防いでいます。トラップ内の水は常に一定量を保つ必要があり、正常に機能していないと異音や臭いの原因となります。
適切な水流の確保
排水管の径や勾配は、水の流れを適切に保つように設計されています。水がスムーズに流れるため汚れが付着しにくくなっています。
これらの機能が正常に働くことで、私たちは快適なキッチンライフを送ることができます。逆に言えば、どれか一つでも機能が低下すると、異音や臭い、つまりといったトラブルの原因となってしまいます。
トラブルを防止するには、日常的なメンテナンスと定期的な点検が重要です。異常を感じたら、早めの対処を心がけましょう。
なぜキッチン排水口から音が出るの?

キッチンの排水口から聞こえる「ボコボコ」「ゴボゴボ」といった音には、いくつかの原因があります。中には心配無用の場合もありますが、放置すると深刻なトラブルに発展する可能性もあるため、しっかりと原因を見極めなければなりません。
排水口から聞こえる異音の種類と、それぞれの原因について詳しく解説します。
安心な異音と注意が必要な異音の違い
キッチンで洗い物をしているとき、一時的に「ボコボコ」という音が聞こえることがあります。これは必ずしも異常のサインとは限りません。
心配いらない異音の特徴
- 洗い桶の水を一気に流したときだけ音がする
- 音が一時的で、すぐに収まる
- 水の流れは普段と変わらない
注意が必要な異音の特徴
- 常に音がする、または頻繁に音がする
- 徐々に音が大きくなってきた
- 異音と一緒に悪臭がする
- 水の流れが明らかに悪くなっている
要注意!排水管のつまりが原因の異音
排水管がつまりかけていると、特徴的な音が発生します。これは早めの対処が必要なサインです。
つまりの主な原因は油や食べ物のカスです。これらが徐々に排水管の内壁に付着し、水の流れを妨げます。すると、排水管内で空気がたまり、押し出されるときに「ゴボゴボ」という音が発生するのです。
この状態を放置すると、最悪の場合、排水が完全につまって逆流する可能性もあります。音が気になり始めたら、早めの対処を心がけましょう。
集合住宅特有の排水音の原因
マンションやアパートにお住まいの方は、他の部屋の影響で排水音が聞こえることがあります。これは建物の構造上の特徴によるものです。
集合住宅の場合、各部屋の排水管は1つの主管に集まっています。そのため、上階の住人が大量の水を流すと、その影響で自室の排水口から音が聞こえやすいです。
特に気をつけたいのは「ダブルトラップ」と呼ばれる状態です。これは1つの排水経路に2つのトラップがある状態で、建築基準法で禁止されています。もしこの状態が疑われる場合は、管理会社や大家さんに相談しましょう。
大雨時の排水音について
台風やゲリラ豪雨の際に排水口から音が聞こえる場合があります。下水道の処理能力が一時的に限界に達することで起こる現象です。
大雨により下水道に大量の水が流れ込むと、通常の生活排水が流れにくくなります。その結果、排水管内の空気が押し上げられ、排水口から音が聞こえるのです。
この現象は特に低地にある建物で起こりやすく、雨が収まれば自然と解消されます。安全のため、大雨の際は排水口にビニール袋などで簡易的な蓋をしておくと、万が一の逆流にも備えることができます。
家庭でできる!排水口の異音対処法

排水口から気になる音が出始めたら、まずは自分でできる対処法を試してみましょう。一般家庭でも手軽に実践できる4つの方法をご紹介します。
作業を始める前に、排水口のカバーやゴミ受け、トラップなどの部品を外し、スポンジや歯ブラシで洗剤を使って掃除することをお勧めします。
重曹とお酢を使った簡単洗浄法
台所にある身近な材料である重曹とお酢を使った洗浄法は、安全で手軽な上、驚くほどの効果があります。
必要なもの
- 重曹(粉末タイプ)
- お酢(クエン酸でも可)
- スポンジ
- 歯ブラシ
- 40度程度のお湯
重曹とお酢は2:1の割合で用意します。大量に使用するとかえってつまりの原因になる可能性があるので、適量を守りましょう。
まず重曹を排水口に振りかけ、その上からお酢をかけて30分ほど放置します。その後、スポンジや歯ブラシで軽くこすり、最後に40度程度のお湯で流せば完了です。
注意点として、重曹とお酢を使う際は絶対に塩素系漂白剤と併用しないでください。有害な塩素ガスが発生する危険があります。
パイプクリーナーを使った効果的な掃除方法
市販のパイプクリーナーは、強力な洗浄効果で排水管の汚れを溶かしてくれます。液体タイプと粉末タイプがありますが、どちらも同様の効果が期待できます。
使用方法は製品によって異なりますが、一般的には排水口に適量を流し込み、15〜30分ほど放置した後、たっぷりの水で流します。
ただし、パイプクリーナーは強力な薬品なので、使用時は目や皮膚に触れないよう注意が必要です。また、お酢やアルコールなど、他の洗剤と混ぜることは絶対に避けてください。
ラバーカップでのつまり解消テクニック
「スッポン」の愛称で親しまれているラバーカップは、排水口のつまりを解消する定番アイテムです。先端のゴム部分が椀のような形をしたものを選びましょう。
使用方法は、まずシンクに少量の水を溜め、ラバーカップを排水口にしっかりと密着させます。次にゆっくりと押し込み、一気に引き抜くという動作を繰り返します。
この作業で、つまりの原因となっている汚れを物理的に押し出すことができます。水が流れるようになるまで、根気強く続けることがポイントです。
ワイヤーブラシを使用した本格的な掃除方法
ワイヤーブラシ(ワイヤー式パイプクリーナー)は、排水管の内壁に付着した汚れを直接こすり落とすことができる道具です。5メートル程度の長さがあるものが使いやすく、ホームセンターなどで購入できます。
使用する際は、ワイヤーブラシの先端を排水口に挿入し、汚れが溜まっている部分でハンドルを回転させます。ワイヤーが回転することで、頑固な汚れも落とすことができます。
この方法は他の方法より手間がかかりますが、確実に汚れを除去できる利点があります。ただし、力の入れ過ぎで排水管を傷つける可能性もあるので、優しく作業することを心がけましょう。
排水口トラブルを防ぐ!日常的なメンテナンス

排水口のトラブルの多くは、日々の使い方と手入れで防ぐことができます。特に気を付けたいのが、排水口に流すものの選別と定期的な掃除です。
ここでは、快適なキッチンライフを送るための具体的なメンテナンス方法をご紹介します。面倒に感じるかもしれませんが、継続することで確実にトラブルを減らすことができます。
排水口に流してはいけないもの
排水口のトラブルで最も多いのが、流してはいけないものを誤って流してしまうケースです。
油類
てんぷら油などの食用油は、排水管の中で冷えて固まり、深刻なつまりの原因となります。使用済みの油は、新聞紙に染み込ませるか、専用の凝固剤で固めてから可燃ゴミとして処分しましょう。
調理器具や食器に付いた油汚れは、キッチンペーパーでしっかり拭き取ってから洗うのがポイントです。
食材の残りカス
野菜の皮や茶がら、米粒などの食材カスも要注意です。これらは排水管の中で腐敗し、悪臭の原因となります。
ゴミ受けで受け止めた食材カスは、こまめにゴミ箱に捨てる習慣をつけましょう。
正しい排水口の使い方と習慣づけ
排水口を長持ちさせるコツは、毎日の正しい使い方にあります。
食器洗い後の習慣
食器を洗い終わったら、40度程度のお湯を流す習慣をつけましょう。これにより、排水管に付着した油脂を溶かして洗い流すことができます。
ただし、熱湯は排水管を傷める可能性があるので避けてください。
水切りネットの活用
目の細かい水切りネットを使用することで、目に見えない細かな食材カスも効果的に捕捉できます。ネットは1日1回の交換がおすすめです。
定期的な掃除でトラブル予防
「予防は治療に勝る」という言葉の通り、定期的な掃除が最も効果的なトラブル予防法です。
毎日のお手入れ
- 排水口周りの水気をふき取る
- ゴミ受けの食材カスを捨てる
- 水切りネットを交換する
これらの作業は1日1回、夜の片付け時に行うのがおすすめです。
週1回の本格掃除
週に1回は、排水口の部品を全て外して本格的な掃除を行いましょう。重曹とお酢を使った洗浄や、パイプクリーナーでの洗浄がおすすめです。
トラップ内に溜まった汚れを放置すると、悪臭の原因となるため、排水トラップも外して掃除すると、より効果的です。
定期的な掃除と正しい使い方を心がければ、排水口のトラブルは大幅に減らすことができます。面倒に感じるかもしれませんが、これらの習慣づけが快適なキッチンライフの秘訣です。
プロの出番!水道業者に相談すべき症状
排水口のトラブルは、できるだけ早めの対処が重要です。一般的なつまりなら家庭でも対処できますが、中には専門家の技術が必要なケースも少なくありません。プロに相談すべき症状と、安心して任せられる水道業者の特徴をご紹介します。
自分で対処するのが危険なケース
以下のような症状が出た場合は、すぐに専門家に相談しましょう。
異音と共に悪臭がする
排水口から異音と一緒に悪臭がする場合は、排水管の奥深くでつまりが発生している可能性があります。この状態で無理に市販の薬品などを使用すると、かえって症状を悪化させる恐れがあります。
水の流れが極端に悪くなった
水はけが著しく悪くなった場合は、排水管に深刻なつまりが起きているサインです。このような状態を放置すると、最悪の場合、汚水が逆流する可能性もあります。
定期的なお手入れをしても改善しない
日頃から適切なお手入れをしているのに、異音やつまりが改善されない場合は、配管に何らかの異常が発生している可能性が高いです。早めの点検で、大きなトラブルを防ぎましょう。
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